女心と秋の空/青春/ネズミ

 

私は今日、21歳の誕生日を迎えた。21って20よりもずいぶん大人っぽい響き。まだまだ子どもな部分も多いけれど、着実に大人へと近づいていっているというのも確かだ。最近は街中で見かける女子高生たちのノリを見て、若いなあと思うようになってきた。そう思うのって、少しは大人になった何よりの証じゃないかな。彼女たちは今まさに、青春ど真ん中。私にも周りにそういう風に見られていたときがあったのかな。

そういえば私の青春っていつなんだろう。

なんだかんだ言ってやっぱり高校時代なのかな。あの頃はなんでもなかったような事が、今振り返るとなんでもかんでも青春だったように思える。文化祭とか合唱祭はもちろん、バンドやってたことも、放課後に友達と教室で話してたことさえも。でも青春のメインイベントといえば、やっぱり恋でしょ。

 

 

高校二年生のとき。私はクラスでいつも決まったメンバーといた。男子3人、女子2人。周りから見たら、リア充グループだったかもしれない。それだけにその輪は他の人たちを寄せ付けなかったけど、5人でいるのが楽しいからそれでも別に良かった。何をするにも一緒でとても居心地がよく、自他ともに認める仲良しグループだ。だがそれが私にとっては裏目にでた。私はそのグループの男子の1人を好きになってしまったのだ。行動を共にするうちに彼に対して、何か特別な感情を抱くようになり、気づいた時には好きになっていたというよくあるパターンだ。だけど、そのグループ内でのお互いの認識は「良い友達」。もちろん彼も私のことをそうとしか見ていない。彼に恋をしてからというものの、私は大いに悩んだ。彼は私に対して少しも恋愛感情はないのか、もし思うがままに告白してしまったら、グループ内の空気はしまうのか。悩みすぎて頭がパンクしそうな時期が続き、枕を濡らす夜が何回もあった。

グループのもう1人の女子に何度も相談し、結局は自分の気持ちに正直になることを決めた。告白したのだ。告白当日は心臓が口から飛び出そうになるくらい緊張したが、彼は返事を保留した後にOKをくれた。おそらく彼もグループのこととかいろいろと考えてくれたのだろう。

その日からの毎日は輝いていた。少しでも長い時間、一緒にいたいと思った。冬の寒い中、部活終わりの彼を待つのに何の苦痛も感じなかったし、一緒にいるところを周りに茶化されるのが嬉しかった。とにかく大好きで大好きでたまらなかった。

だけど付き合って2カ月が経つ頃、彼に不満を持ち始めた。2カ月たっても、「良い友達」の延長線上にいるだけな気がしてならない。2人でいる時間は確かに2カ月前よりも長くなったが、やってることは2カ月前とさほど変わらない。後に彼が言っていたが、「良い友達」を「恋人」の関係にもっていくのが難しかったという。そこからの展開は早く、私たちは3カ月も経たないうちに別れてしまった。振ったのは私。こんな関係が続くなら、以前の「良い友達」でいた方が良いと思ってしまった。だがそんな簡単に戻れるはずもなく、私たちはそこから卒業までほとんど口を利くこともなくなった。

もちろん仲の良かったグループはこれを元に崩壊。私に責任があると今でも反省している。

男女間の「良い友達」というのを「恋人同士」という関係に持っていくのは、思った以上に難しい。この教訓と共に刻まれたほろ苦い青春の1ページ。

0 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 5 (0 投票, 平均点: 0.00,  総合点:0  |  
投票する為にはユーザ登録する必要があります。
Loading...

「女心と秋の空/青春/ネズミ」への2件のフィードバック

  1. 恋に落ちる時から別れるまでの様子がを、主人公の内面的な心の揺れと共に描かれ、共感しやすい作品になっていると思います。また、時系列順に書かれているのでわかりやすいです。
    一方、一行の段落で問題提起をしているところはいいと思うのですが、ほかの部分においても段落の長さに差があることが気になります。また、現在と過去の出来事の間に間を入れるのはいいと思いますが、何か特別な展開があるわけではないので、長すぎる気がします。逆に最後の段落の前に少しすき間を入れるとメリハリがついていいかもしれません。

  2. 盲目的な恋、友達以上から踏み込めない彼氏に対して抱く一方的な不満など、思春期の不安定さをよく掴んでいると思います。
    それだけに7割方が回想となり、結局最後まで過去の教訓として通したために、現在21歳になった自分が出てきた意義、また成長したはずの自己存在が希薄になってしまったのは残念です。
    序盤の軽い口調と回想との言葉遣いの差は、個人的に違和感を抱いてしまいました。ネカマをやるのも並大抵のことではない、ということでしょうか。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。