CHANGE/青春/ゆがみ

10月31日、ハロウィンの日、私は12年ぶりに高校生のころの制服を着て、自宅での仮装パーティを行った。体系維持の努力をしていたから今でも着れるけど、30の私には少し無理のある衣装。出かける前に鏡をチェックしても、やはり老けた感じがにじみ出てしまっている。今年は自分の家でやるからこの格好でいいものの、到底外に出られるような恰好ではない。なぜこの格好なのかって?それは街中を歩いている女子高生が私にはよく目についてしまうからかもしれない。私が楽しめなかった青春時代を楽しんでるんだろうなって感じがして。

私の出身校は女子高だった。中学の頃、一般的には思春期と呼ばれる時期でありながら、男子に恋心を抱くこともなく、というよりもむしろ男子を邪魔な存在だとしか考えてなかったため、女子高にあこがれ、必死に受験勉強をした。念願かなって入った女子高では、男子の目を気にすることなく女子だけのノリで盛り上がって、このまま女子だけの空間で一生楽しんでいたいと思うほど楽しかった。だから、高校時代には異性とほとんど関わりがなかったし、大学も女子大に行きたいと考えていた。

しかし、両親は大学でまで女子だけの空間にいることには反対だったので、大学は共学に行くように勧めていた。なんとか説得して第一志望の女子大に受かったら女子大に通っていいことにはなったものの、落ちて結局は共学の大学に。もう一年頑張ろうかと思うほど共学というのに抵抗があったけれど、浪人するのも嫌だし、結局その大学に進学した。

そして、大学に入って久方ぶりに男子を見ると、中学の頃のくだらない邪魔者から一変し、しっかりして頼もしい存在になっていた。そして何より、女子が男子とワイワイやっている姿が楽しそうでうらやましかった。共学の高校でみんなと同じような青春をしていれば良かったと後悔することも多かった。私は最初にはあまり男子になじめていなかったために女子のサークルに入ってしまい、そのままずっとやめられずにそのサークルだけを続けたからそこでの男子との関わりは少なかった。しかし、それでも友達とのつながりだったりゼミだったりで男子と触れ合う機会はそれなりにあり、あこがれの人も見つかったけれど、結局告白できずじまいだった。

就職は気になっていた分野をいくつか受けて、一つしか受からなかったからそこに行った。職場はほとんどが女性で、めぼしい男性社員はいないし、忙しいせいで合コンにもろくに行けない。後から考えれば大学がラストチャンスだったのかもしれない。大学で異性の良さというものを理解しただけに、余計につらく感じられる。とか考えつつも貴重な休みの日に誘いを断り切れずに女子会をしたりしてしまう。なんて自分ってバカなのだろう。

さて、友人がやってきた。それぞれの仮装を見て、お互いに笑いあう。私の衣装がいじられたのは、想像に難くないだろう。一番若い恰好をしている私が「trick or treat」と言わされる。もう30なんだから子ども扱いしないでよ。というか女子高生でもそんなに子供じゃないでしょ。けれど、友人たちは今までに何度も恋愛をしてきた人たちだから、女子高生の格好をしていまだに青春を追い求めている自分と比べれば、子供と大人くらいの差が開いているようにも感じられる。「来年にはこの人たちに少しでも近づくようにするぞ」と心の中で誓った。

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「CHANGE/青春/ゆがみ」への2件のフィードバック

  1. 自分に酔って自問自答しちゃったり、女子校育ちなのに大学にも入った途端男子にコロッとよろめいたり、女子会を断れなかったり、流石にNGな年齢で制服コスをしたり、三十路スイーツ(笑)女子がよく書けていますね。
    さて、皮肉はこれぐらいにしておいて、素直によく設定されていると思います。設定に凝りすぎて、遍歴を語っただけになってしまい、いま青春していることがイマイチ伝わりにくくなってしまった側面もありますが。細かな表現、表記など気になる点はありますが、それはWSでまた。

  2. 青春を取り戻そうとしてる女子の目線というのもまた変わってて面白いなと思いました。ただ最後まで男と触れ合いたいというのだけで終わってしまった気がするのでもう一つ何かあると良かったかもしれません。もっと男子に飢えている女子にするとか(笑)

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