鏡を見て/鼻/眉毛

今日も学校に行っていない。「やりたいことは自分で見つけなさい」という自由意思を唯一授けられた大学生であることをいいことに、今日も私は学校までの坂が登れない。自分がやりたくてやったのだけど、少し忙しくて大変なことがあると、それに心身持って行かれて、すごーく疲れて親知らずが腫れて、ご飯食べられなくなった。弱いなあ情けないなあ、でも、親知らず腫れてるの外から見てもわかるレベルだし、今日も学校休もう。とかいう自己正当化をかます、甘いだけの毎日。

 

わたしがもっと可愛ければ。鏡を見る。本当に特徴のない顔だと思う。特別貶すところはないんだけど、特別褒めるところもない。華がない、と言われたことがある。確かに、すっぴんだといつも顔色悪いよ?体調悪いの?と言われて、ただ血色が悪いだけなんだけど、地味な顔だから余計言われる。赤いリップを塗って、普通の人の唇の色になれる。

けれどもひとつだけ好きなパーツがある。それが鼻。特別貶すところも褒めるところもないということが功を成している、素敵な鼻だと思っている。特別高くはないけど、特別低くもない。団子鼻でも、鷲鼻でもないし、上をむいているわけでもないし、鼻筋が通ってないこともない。なんて協調性のある鼻だろう。積極的に主張してこないけど、確実に他のパーツを邪魔しない、和をもって尊しと成せる鼻。もっと褒められてもいいと思う。

なのに今のアイドルさんとかを見ても思うけど、女の「可愛い」は目。目が大きい人が可愛い可愛いとちやほやされているように思う。だからみんなメザイクして、カラコンして、つけまつけるんやし。でもよーく見て欲しい。そのアイドル、鼻、ほんまにきれいか?低かったり、横に広がってたり、鼻筋通ってなかったり。絶対私のほうが鼻きれいやで。私のほうが確実に整った鼻してるで。

 

おんなのこにもある つけるタイプの魔法だよ

自信を身につけて 見える世界も変わるかな

 

そう、目は魔法のように大きさを変えられる。その、可愛いと世間で言われているアイドルさんも、お化粧とったら、魔法がきれたら、私と変わらないぐらいの目かもしれない。でもいいな、私は特に魔法をかけなくてもそれなりにきれいな鼻をしているのに、自信は身についてないし、きょうも学校行けてない。鼻なんてかけられる魔法はせいぜいシャドウぐらいやのに、目にありとあらゆる魔法をかけた女の子のほうが、どんどん現実とは離れていくのに、装備が強くなって、明るい顔をして家を出れる。羨ましい。

そう考えたら何なんやろう。すっぴんとはかけ離れた化粧をしていると見てわかるのに、目が大きい子を人は可愛いという。確実にそこに人為的な創作が入っているのに、そこには言及せず、可愛いと受け取る。なんかやっぱり、「目が大きい」から可愛いんじゃなくて、「目を大きくしようとしている」ことが可愛いのかもしれない。そしたら、「女の子は可愛くなろうと努力しているその姿がいちばん可愛いんだよ」とうあの言葉はあながち間違っていないのかも。

そういやこの前、好きな人に「俺のほうが目大きいね」って言われた。まあ事実なんだけど。私のほうが鼻はきれいだよ、とは言えなかった。これもたぶん事実なんだけど。

今日はちゃんと学校に行こう。

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「鏡を見て/鼻/眉毛」への4件のフィードバック

  1. 柏木由紀が鼻がでかいと揶揄されたり、鼻をいじり過ぎるという事例が思い浮かばないあたり、確かに鼻は目立たないことを目指されているのだろう。
    ただ、自分の顔についての話題と大学に行くモチベーションの話題との関連性が薄いので、それでまとまりが無くなっているような。

  2. 鼻に焦点を当てた話ではあるが、自分自身への自信のなさと鼻という一つのパーツのみにある自信対比は面白い形だったと思う。私事にはなるが、自分はどうもこううじうじと悩むタイプではないため「鼻とか顔とかどうでもいいから学校行けよ」と思ってしまうのだが、可愛くなろうとしていることがかわいいの条件、のような言葉は共感できた。文章の置き方もそれこそ鼻のように目立たずしかしバランスを崩さないように気をつけなければいけないので、自然に流しながら読めたのは良かったと思う。

  3. 文章を読んで確かに人の鼻に注目したことって他の顔のどのパーツに比べても圧倒的に少ないな、と共感するところがあった。顔の中心にあってバランスの舵取りをしていると言ってもいいのに。

    構成的には学校に行く行かないのところは、無い方が読みやすかったし、惹きつけられるような気がする。

  4. 全体的にどうでもいいことをぐだぐだ考えて、同じところをぐるぐる回って、本当にどうでもいいな、という印象なのだけど、個人的にはそういうのも嫌いじゃない。
    もっとすごくイライラさせるほど女々しく書いたり、なぜ鼻ではなく目なのか本気で論じてみたりしても、おもしろいかも知れない。

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