ノンフィクションにこだわりすぎ/初恋/峠野颯太

カテゴリー:映画>ノンフィクション>「初恋」に対するレビュー
20XX/XX/XX
オススメ度★★★☆☆

【ネタバレ注意】
私も気づけば三十路はおろか、アラフォーと呼ばれる年齢になっており、初恋の感覚を思い出したいなぁ、とふと思い、どうせならばよりリアルな感覚を味わいたかったので、ノンフィクションであるこちらの作品を鑑賞することにしてみました。初恋と言っても、小さい頃に抱くようなただの好きという感情ではなく、告白を伴った割と真剣なものということでさらに理想通り。私の初恋は確か高校生の時だったと思うので、それぐらいの年代を想像しながら見始めてみたのですが、蓋を開けてみれば背中にはランドセルを背負う子供達の姿が。早いなぁと正直驚きました。小学生の頃、好きな人がいたとしても告白に行き着く子はなかなかいなかったので…。私より世代が下の方が主人公ですが、今時の子はこれが普通なんでしょうか?
それはさておき、小学生の恋愛とは如何なものなのか。それが気になって見ていましたが、この子はとっても初心で微笑ましくなりました。目が合ったり、話したりしただけで真っ赤になり、彼が他の女の子と少し話しただけでも泣きそうになる(たまに泣く)まで落ち込む。そのうち見ているだけでこっちが恥ずかしくなってきました。金だ浮気だ不倫だ離婚だと騒ぐ私や友人たちが凄く醜いものに思えてきて、惨めになるぐらい……。

いよいよ佳境に入りバレンタインに告白するため準備をするシーン。親に隠しながらチョコレートを作る彼女の姿には、思わず涙が流れました。お母さんはどう見ても気づいていたけど、あえて言わない優しさにも温かみを感じました。
どうにか上手くいってくれ、と私も心で願いながら迎えた当日。彼の家まで友達と向かい、震える手でインターホンを押し、彼が出てくるのを待ちます。彼が出てきた瞬間、私の鼓動も最大級に高まり、思わず、「いけ!」と叫んでしまいました。そして、彼女は下を向きながら、「ずっと好きでした。よければこれ…」とだけ言って、何度も作り直したチョコレートを渡し逃げるようにその場を去りました。

ここまではとても可愛らしく、実に子供らしい恋愛で良かったと思います。しかしその後、彼女は彼の前から去った瞬間、何故か一気に彼への気持ちが冷めてしまうのです。帰り道、「もし付き合えたら何したい?」と友人から尋ねられ、「ん〜〜と……何もしたくないっていうか… 何で告白したんだろう?てか何が好きだったんだろう?」と答える彼女の姿には、疑問を感じずにはいられませんでした。さっきまでの私の昂りを返せ、と思ったほどです。
そして、どうにか返事を貰わないように、と彼を露骨に避けるようになり、そのまま卒業。ここでこの作品は幕を閉じます。途中までが王道を走っていて良かった分、フィナーレが不満で仕方がありません。所詮小学生の恋愛、そしてノンフィクションとはいえ、ここまで忠実に再現する必要があったのか、製作者に切実に問いたい。

とはいえ、私の忘れきった純粋な気持ちを思い出させてくれたことは事実です。
明日からまた婚活頑張ろうと思えました。

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「ノンフィクションにこだわりすぎ/初恋/峠野颯太」への2件のフィードバック

  1. 告白することが目的になってしまってたっていうのが男性的で、意外でした。
    前半の方ではアラフォーの女性視点で書けていたのですが、後半になるとどんどんアラフォーという設定が剥げてあんまりいかせてなかったかなと思いました。アラフォー設定をいかそう!

  2. 映画レビューという形を用いているのは、独自性があって良い。また、作者の一般に流れている初恋のイメージへの批評も含まれている点も評価できる。しかし、もっと、毒々しさがあっても良かったのではないか。例えばレビュー者が、もっと自分の考える初恋像に対して絶対的な確信を持っているというような。

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