はつこう/初恋/染色体XY太郎

僕は好きな人が複数いるタイプである。
というより、嫌いな人がいないと言ったほうが正しいか、それとも、いないようにしているといったほうが正しいか。
まあ、要するに、人を嫌うことで無駄にエネルギーを使いたくないのである。
したがって、僕が人に抱く感情は「好き」か「普通」のみである。

そんなわけで、僕には好きな女の子もいるし、男の子もいる。女の子の方が性的な行為に及ぶことができるので、高めになりがちではあるが、「がち」という程度の話である。ちなみに僕は、嫌いとは言えないが、明らかに好きでもない人を普通という枠組みに入れるが、よっぽどのことがなければ、多くの人は好きから入るということを補足しておく。

さて、これまで間好きについて話してきたが、恋となると話は別だ。難しい。
実際、大学一年生の時分は恋とか愛っていう感情がいまいちわからなかったし、経験もなかった。まあ、経験がないからわからなかったのかもしれないけど。
でも、僕は頑張って勉強して、愛は難しすぎてわからなかったが、恋については少しわかった気がした。
というわけで、僕の中での恋の定義を、ここに書いておく。まず、恋の語源は諸説あるが「乞う」から来ているものとする。すると、乞うとは、相手に何かを求めるということである。ならば恋に、恋愛においては、相手に何を求めるのか。それはもちろん、相手からも好かれることである。もちろん、この時、最終的に求める好意の度合いは自分と同程度である。そして、その自分の好意は、一般的な、私があなたを好きという関係ではなく、あなたに私を好きになって欲しいという、相手本位の好意である。その、通常と反転した好意こそが恋という感情ではないか。
そうなると、付き合う、恋のABC、結婚等の恋愛に付随した同意は、相手からの好意を確認する行為であり、その点で必要不可欠な行為なのである。
また、好意関係の主語を相手に置いて、自分を見るため、それは自分のことであるから、相手からは見えない悪い所までありありと見えてしまい、自分が好意の対象になるような人間ではないと感じる。この感覚は自分が自分のことを好きになれれば終わる話ではあるが、それが満足に行われないまま、無理矢理恋を進行すると、自分から逃避して、恋の中にあなたしかいない状態、恋に恋した状態になるのだろう。
というようなところが僕の恋の定義である。そして、これは去年の夏頃に感じた、僕の初恋によって証明された。今、僕は初恋の人と付き合えて幸せである。
しかし、ああ、言い忘れていたことがもう一つ。なぜ人に恋をするのかということについては、大体が勘違いだと思う。だから僕の初恋もまた、これまでに積み上げてきた彼女との関係からくる勘違いである。でも、これは幸福な勘違いであるから良いのではないかなと納得しているのである。

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「はつこう/初恋/染色体XY太郎」への3件のフィードバック

  1. 初恋の人と付き合えるのいいですね…。

    心情について理論的に説明したり定義したりするのは難しいなあと思いました。
    でも恋に恋した状態という最後の表現でなんかしっくりきました。最後の定義を見た後にそれまでの考察を読み返すのも面白かったです。

  2. 恋について、概ねそのとおりなんじゃないかなと読んでて思いました。

    ひとつ疑問が。じゃあなんで振られた時にショックを受けるのか、ということ。自分を好きかどうかに関わらず、好きな人に振られたときにショックを受けるというのは万人共通だと思います。自分を卑下して、好きになってほしいと願うなら、それが叶わなくてもそこまでショックは受けないんじゃないでしょうか。

    恋とは、相手が自分のことを好きになるべき、好きに違いないという妄想なんじゃないでしょうか。そして、相手が好きになるに値するもう一人の自分を勝手に作ってしまう。

  3. なんで最近みんな恋愛でうまくいってんですか羨ましいです。
    あたしらこんなやさぐれた文章書くからあかんのですかね。
    妙に説得力のある文章でなるほどと思いました。ですが、最後の恋愛は勘違いであるというフレーズで、今までの積み上げてきた理論が全て崩壊してしまっている気がします。読んでいる方としては、今までのはなんやったんやねーんと突っ込みたくなりましたね。あたしだけかな。

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