邪気眼/眼/オレオ

ふと目を覚ますと彼は見慣れない場所にいた。

「知らない天井だ……。」

周りを見渡すとそこはどうやら6畳半ほどの部屋の一室のようであった。

「フッ……」

そう息を漏らし不気味な笑みを浮かべた華麗に髪をかき上げ、右手で顔を半分覆いながら男は呟いた。

「またか……」

右手の指の間から微かに見える目をギラつかせながら、カーテン越しに木漏れ日のように射さる光を背中に受けながらしばらく黄昏れる。

「まさか、“機関”がここまでしてくるとはな……これでは我々のエクリプス計画が遅れを取ってしまう……もはや、これも運命(さだめ)なのか……」

しかし、男は僅かに焦りを感じながらも、状況を全て理解したかのように冷静さを取り戻した。

「しかし、一体、“機関”は何を企んでいるのだ……この“エルシデーション(全てを見透す眼)”を持ってしてもこの世界線の謎を解くことが叶わないとは……解せぬ……まさか、エクリプス計画を阻止することが“奴ら”の目的なのか……?」

疑問に感じながらも男は沈黙に糸口を探す。

「そう簡単に我々の思惑通りにはさせないという事か……これが神のいたずら……いや法則の乱れと言うべきなのかな……フッ、おもしろい……」

余裕を感じられる笑みをみせ、男は目を輝かせた。

「しかし、この記憶の欠落……やはり、“イレイシュアー”の仕業か……となると、恐らく彼の“能力”によって一部の記憶を失ってしまったのだろう……“メイト”に連絡しておかなければ……」

男は徐ろに通信媒体を取り出し、自身の仲間と連絡を取る。

「もしもし、俺だ……あぁ……運悪く“機関”に見つかってしまったようだ……。フッ、心配するな……記憶は一部消されてしまったが、問題は無い。しばらく様子を伺って隙をついて切り抜ける。……あぁ、そちら警戒を怠るな……健闘を祈る。」

必要最低限の情報を伝えると男は繋がってもいない通話を切断した。

「さぁ、ここからは……俺の“ゲーム”の始まりだ……」

そうして男は普通に部屋のドアを空けて出て行った。

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「邪気眼/眼/オレオ」への5件のフィードバック

  1. おお…!中二病だ…!!
    わたしも、「め」と言われて一番にこれを思いつきました(笑)
    中二病なんだろうな…とわかって読み進めてはいましたが、その種明かしがもう少しうまくできていればなと思いました。最後の二文でなんだか急な気がしたので。

  2. なんでこう、()とかつけると厨二感増すんでしょうか。彼が実際記憶が曖昧で、独り言が多く、この言動をして楽しんでいるというくそポジティブな人間なのか、この後母さん昼飯まだ?的な展開になるのかが気になるところです。

  3. ちょっとオチが落ちきれていないように感じました。三人称で書くのであれば主人公の言動と実際に起こっている現象のあまりにも噛み合わない感じを書いていければ、もっとシュールにできるように思います。他のキャラクターを出すのもありかもしれません。

    個人的には『中二病でも恋がしたい!』を見たことがあるため、少し痛さが足りないと感じてしまいました。

  4. どこぞのマッドサイエンティストを思い出さずにはいられません。厨二病のネーミングセンスは見事。
    ですが、地の文が冷めていたためイマイチ乗り切れない印象です。厨二病は自分に酔っている姿が魅力なので、主観を取り入れてもいいかもしれません。
    また、モチーフになっているであろうSteins;Gateの岡部倫太郎は「食堂の男」のコピペが元ネタなので、邪気眼とは少し違うような気もします。ラ・ヨドソウ・スティアーナ。

  5. わあ、中二病だ!
    でも、中二病のイタさが分かってる人が書いてる感じですね。多分そうなんでしょうけど……。
    私たちの世代では、中二病ってありましたけど、今の子達はどうなんでしょうね?どこかで読めたりしないかなあそういう人の文……

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