母性/春課題①/YDK

 

湊かなえ著「母性」を読了した。もともと湊かなえさんの本は好きだったのだが帯に書かれていた、「女性人気No.1」と「母娘に悩む全ての人へ」というキャッチに惹かれて買ってしまった。自分の母もなんとなく難しい人だからかもしれない。精神病の友達が母親のことを言っていたからかもしれない。そんなわけで、最近節約も兼ねてブックオフで買うことが多い私にとって久しぶりの新品の本の購入だった。

 

タイトルの通り、母と娘の話が書かれており、お互いの歪んだ愛されたい欲望がすれ違い続けていく。ネタバレが強いので多くは言わないが、感情が激しく揺れている部分でも淡々とした文体で、かえってこちらが揺さぶられるところがたくさんあり、相変わらず読み応えのある文章であった。母娘とは一体何なのか。ここであえて親子とは言わないのは、確実に「女」の部分がこの関係を乱しているという私の考えのせいである。つまり嫉妬の感情だ。男にもあることは承知だがなんとなく、女の方が強い(?)気がする。母娘はとても仲がいいか凄く悪いか、ということが多いのもそのせいではないのか。嫉妬にまつわる内容もこの小説の中にもたくさん出てきて、女って大複雑で奇怪で面白いと思った。私も女だけど。

 

物語の終盤には、『時は流れる。流れるからこそ、母への想いも変化する。それでも愛を求めようとするのが娘であり、自分が求めたものを我が子に捧げたいと思う気持ちが母性なのではないだろうか』という一節がある。あらゆる母親は娘だった、当たり前のようで忘れがちな事実である。私は母に何を求めていて、そして何を娘に与えていくのだろうか。なんてことを考えた小説だった。なんとなく母親のことを理解できた気になれるので、いろんな人にオススメです。

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