初めての/嘘/YDK

じゃあね、ばいばい。
約1年近く付き合っていた彼氏と一昨日別れた。不思議なことで、涙は一滴も流れなかった。あっちはボロボロ泣いていたけれど。まぁ私は泣かなかった、と言っても寂しさに近い、心もとない感覚がつきまとっていることは否定できない。

LINEが全然来ない時。
家に帰っても誰もいない時。
夜1人の時。

当然のようにそこに存在していた人がいなくなるってこんな感じなんだと思った。初めての恋愛で初めての別れだから、自分の感情に頭が追いつかない。心の中でどろどろ、ぐちゃぐちゃ、さっぱり…。どうしてこうなったんだろ、って考えてみる。

私はちょっと前から自由にさせてくれない彼氏が好きではない、と主張していた。彼はずっと前から私のことを好きだと言っていた。かまってちゃんで誰にでもいい顔をする私のことが好きで嫌いだと。自分のことは雑に扱うくせにどうして他の人には優しくするのか、とも言っていた。私はそのたびに、

「あなたのことを信頼しているから、家族と同じように扱っているから、却って扱いが雑になってるんだよ」

という説明をしていた。一度も信頼されたことはなかったけど。信頼されないことにも私は怒っていた気がする。

だけど、私のこの主張が本当だったのか今でもわからない。自分のことなのにわからないっていうのは卑怯なのかもしれないけど、私の中ではそう理論づけられていたし、ピタッと辻褄の合う説明だと思う。でも彼の言う、好きならわがまま聞いてくれてもいいよね?っていうのも理解できたから、どうしたらよかったのだろう。私は誰にでもいい顔をしたり、誘いに乗ったりしないで、ちゃんと彼との時間を作るべきだった?さすがにサシで遊びに行くのはダメだった?でも、全部やりたいじゃん。19歳なんだから、ぱーっと自由に生きたいじゃん。1人の人に縛られたくないじゃん……

縛る…?

嘘。彼は私のことをまっすぐに好きでいただけだった。私は縛られてる自分に酔って、彼氏がいるのに他の人とも遊ぶ自分が大好きなだけだったのかもしれない。要は他の人からも愛されたかっただけ。でもやっぱり夜は寂しいから、
ねぇ、私のこと好き?

愛してるよ。
そんな茶番を繰り返して、彼のことを騙して、身体だけを繋げて、ぎりぎりのところで彼の気持ちを無くさないようにして、愛を計っていた。もらってももらっても足りない。不安だからまた気を引こうとする。浮気まがいのことをする。本当に相手のことを信頼してなかったのはどっちなの?
どうして、私は、泣いてるの?

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「初めての/嘘/YDK」への4件のフィードバック

  1. 自分の感情なんてものは自分でも自信の持てないものですから、自虐的にこれは嘘だと言ってしまったのだと思って読みました。
    その辺については感情移入もできますし、まぁ嫌な女だなあと思うのですが、だからこそかこの手の内容は苦手です。
    一度は思うようなことを見ても、あるよねえとはなりますが少し飽きてしまいます。そこからどう動くかまで見られれば、まだ満足感があるかもしれません。

  2. うーん、こういう気持ちはわからなくないです。彼氏がいながら他の異性と出かけてる自分に酔ってる、もしその異性が自分のことを好きではなくても自分には絶対に自分を愛してくれる彼氏がいるから大丈夫、そうやって保険をかけている、こういうのってもしかしたらあるあるなのかもしれません。
    完全フィクションなんだろうなと思って読んだんですが、ところどころYDKさんらしさがでて面白かったです。
    〜ないけど、という形が多くて気になりました。

  3. こういうきれいじゃない身近にあり得そうな嘘を待っていました。自分もだます都合のよい嘘。自問自答的な形で徐々に暴いていく構図は、流れるように読ませてくれて面白かったです。
    嘘の対義語を「信頼」に揃えていたようでしたが、口語織りまぜだと前後によっては少し堅いように思える部分もありました。せっかくの流れを止めてしまうような。感覚の問題な気もしますし、揃えたほうが対比がわかりやすいということもありますが。

  4. 嘘をつくのは自分のため。見たくない現実を見ないようにさせるための手段。そんな泥々した感情を読んでいるような気分でした。

    時間がたって、気持ちの整理がつきはじめてから涙が出てくる描写は中々うまいと感じました。それと同時にどこかで見たような文章ではあるな、とも思いました。中々難しいですね。

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