某漫画のチャクラという概念が世界基準だったら説明はもっと楽/距離/エーオー

(「もう誰にも読まれない萎びた本みたいな文体はいったんやめて、次こそは、キャラクターが躍動するようなエモーショナルな小説がッ、書きたい!」と先週誓ったにも関わらず計画は丸つぶれ、朝になっても構想はまとまらず失意のままに壁を殴るエーオー、「サイバーの特性上、対話がはかどりそうなのだから取材活動に徹するのも策なのでは」と逃げ道をつくった……)

 ほんとに、弱小校で二年半くらいやっただけのド素人が申し訳ないんですけど、高校演劇についての話がいつか書きたいなあって思ってて、なんだかここには演劇やってる人いっぱいいそうだし、話を聞けたらいいなあと思って演劇の話をすることにしました。

 ところで、顧問の先生には「距離感を意識してね」とよく言われました。
 ここで言う距離感はこうです。例えば、ひそひそ話をするときと、前を歩く相手に「おはよう!」と言うとき、声の出し方は違います。まずは単純に、相手が近いときは小さい声、遠いときは大きな声と区別できるでしょう。

では次に、なにやら高い建造物のバルコニーから民衆を見下ろし、演説を繰り広げるときの声。かたや去っていく相手に「ちょっと待って!」と言う声。
こんどはどちらも、自然と声が大きくなりそうですが、声の方向性・ベクトルとでも言うべきものが違います。
前者の演説は、より後ろの方まで(聞こえないなんてことがないように)均等に届くことが理想ですから、空間全体に自分のオーラを拡張して、それに声を乗せるかんじ。
うーん、なんだろう。水をたくさん含んだ筆で画用紙をなでると、ハッピーターンみたいな水たまりができるじゃないですか。その水溜りを赤い絵の具をのせた筆でつつくと、ぶわっと一気に、均質に赤色がその水たまり全体に広がりますよね。あの感じで私はやってます。あんまこの比喩正確でもないなあ……。

これに対して、「ちょっと待って!」は、ある一点に向かった鋭い矢印になるでしょう。それこそ、ブスッと、呼び止めたい相手の背中に矢のように刺さる感じ。そうじゃなきゃ止まってくれませんし。
これはやりやすいっちゃやりやすくて、声を鋭く飛ばせばいいんですけど、鋭くしすぎるとただただ言い方がきつくなるから、「おはよう」とか怒っていないけど相手を呼び止めたいときはまたニュアンスをやわらかくしなきゃいけない。むん。

 こうやって、用途と場に合わせて声を変えるのって、普段は無意識にできてるんですよね。でも、お芝居だから改めてそこを意識的にやらなければいけない。親密な二人が秘密の会話をする時は、周囲に拡がるような声ではいけない。友達を呼び止める「待って!」の矢印を、観客に刺したら混乱してしまう。

 そして演劇のさらに難しいところが、その舞台上での距離感を、観客にも届けなければいけないことです。ひそひそ話でも、後ろの席まで声を届けなきゃいけない(難しい!!)。舞台上と言う箱庭のなかでやってちゃだめで、「待って!」はその友達だけでなく、お客さんの心も打つものでなければいけない。

めちゃくちゃ難しくて、私もようやっと一つのやり方を最近見つけたのですが、これはもうひそひそ話の距離感や親密圏を、「拡張」してそこにお客さんを引きずり込むしかないと。
拡張というのは、自分の意識の及ぶ範囲を広げることで、あれ。よく漫画であるやつ。どの方向から敵がくるか予測するために集中するやつ。分かりやすくするとそんなイメージ。それを現実でやるときがくるんだぜ? ワクワクするだろ! あとは、ナルトの仙人チャクラのイメージ。もしくは、蛙の黒い卵のまわりの半透明のぶよぶよのやつ。私の周りにあるそのぶよぶよを、客席後ろまで広げていく感じ。

 と、まあ、演技について感覚的に思っていることを言語化したらこんなかんじでした。個人によってこだわりがありそうだし、比喩とかが大きく違ってくるだろうから、みなさんの話を聞きたいです。

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「某漫画のチャクラという概念が世界基準だったら説明はもっと楽/距離/エーオー」への1件のフィードバック

  1. 新しい試みをするときに大事なのは話題提供なので、サイバーを見据えたうえで効果を発揮する文章ではないかと思います。「演劇は嘘をつくためにあるんじゃない。伝えるための表現手段だ」とどこかで読みましたが、それがようやく腑に落ちました。
    感覚的なことを言語化するのは難しいですね。こちらとしても何となくわかったような気はするけど、そもそも演劇経験がないために前提条件が違うので、ここで言われていることを実際に当てはめるとどうなのか、ということを想像で補うことしかできませんし。ワークショップ本番であらためて、他のメンバーの意見を聞きたいところです。

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