10万円、12時間の距離/距離/どみの

「ふらんすに行きたしと思へども ふらんすはあまりに遠し」

よく知られる、萩原朔太郎の詩篇「旅上」の冒頭である。

当時、どれだけ遠くどれほど憧れていたかよく分かる一節であるが、いまも変わらずフランスというのは、多くの人が憧れるところである。

しかし今や、飛行機でひとっ跳び出来るところまで来ている。科学技術の進歩もおかげともいえるが、実際どれだけの距離があるか考えたことはあるだろうか。

 

日本の首都東京から、フランスの首都パリまでの距離直線で9730㎞・・・とてつもなく遠いのは分かったが、いまいちスケールが分からない。ということで、他の物に変換してみよることにする。

 

エッフェル塔の場合。

1基324mなので、およそ3万基分。東京タワーとほぼサイズが同じなエッフェル塔。そう想像してみると、果てしない。の前に、3万という数すら想像できなかった。残念。

 

富士山の場合。

一番長いとされる御殿場ルートの往復距離が17.5㎞。所要時間でいうと12時間30分。総合的に考えると、556回登山するとフランスに行ける。その総時間数、6950時間。これは約290日に相当する。一年かからずとも行けるともいえるが、290日歩き続けると思うとそれ相応のトレーニングが必要になってくる。しかし、だんだん把握しやすくなってきた。

 

日本の場合。

北の先稚内から、南の先石垣島でおおよそ3000㎞。ということは、稚内出発して、石垣に行って、再び稚内戻って、もう一回石垣に行ってさらに奄美大島行くと、フランスに行ける計算である。こう考えると、頑張れば行けそう。でも、遠いな。というのが今の正直な感想である。

 

 

実際、冒頭の詩が書かれたのは、大正時代。それ程飛行機が発達していたわけでもなく、船旅の多かったそうだ。かの有名な元寇しかり、船旅のリスクはかなり高いし、時間もかかる。そこまで、しても行きたいフランス。そのまだ見ぬヨーロッパへの憧れ、そしてそのノスタルジーにどの時代の人も憑りつかれる不思議な国フランス。

ふらんすに行きたしと思へども ふらんすはあまりに高し。

平成のいち学生が思うところはこうである。

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「10万円、12時間の距離/距離/どみの」への1件のフィードバック

  1. 大正時代は船旅が「多かった」でなく、正確には「船旅+鉄道オンリー」です。当時飛行機は文字通り科学技術の最先端、第一次大戦の新兵器でした。リンドバーグによる大西洋横断は1927年(昭和3)の出来事で、その時点でさえ航空機の航続距離も知れていました。世界的に見ても、本格的な国際線旅客機の就航は、第二次世界大戦の終結を待つこととなります。
    ああ、なんだかクソリプっぽい。フランスまでは途方もない距離ですが、身近なものに当てはめるとずいぶん親しみが持てますね。なんだか幼い頃に読んだ、小学館の「21世紀こども百科」のコラムを思い出しました。きっとああいった図鑑などは、今読んでも面白いものだと思います。

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