どうたい/身体/みくじ

からだは骨に形作られる。
からだの中には大事な臓器が詰まっている。
からだ中を血液が駆け巡り、それを皮膚が覆っている。
胴体の話をしよう。
からだの真ん中、胴体から手も足も頭も生えている。
ハンガーみたいに、繋がった鎖骨と肩甲骨がからだを吊るす。
鎖骨の周りから胸にかけては皮膚が薄いから、静脈が少し透ける。
鎖骨の真上は皮膚と骨の間に肉がほとんどないから、触ると骨そのものの感触がある。
肩のあたりに繋がる部分があって、触るとごつごつする。その下から上腕骨に繋がる。
その中心を貫く背骨は頭の付け根から骨盤まで達してからだの支えになる。
犀の背骨は凹凸がはっきりしているけど、痩せていると人も丸っこい点線みたいになる。
背骨から生えてきて臓器は、それを覆う左右12対の肋骨に守られながら食べたものを、吸った酸素をエネルギーに変える。
恐竜や、大きな動物の肋骨を想像してほしい。
あの大きなからだに見合う大きな臓器をすっぽり覆うのだ。
脊椎から丸く包み込むあの大きなあばら。それに包まれて眠りたい。
夜の博物館に侵入して、おおむかしにいなくなってしまった海の大きな生きもののあばらに包まれて眠りたい。
肋骨は背骨からスタートして、上の10本は軟骨で結ばれる1つのゴールを目指す。
ネクタイみたいな胸骨。軟骨をくっつけやすいようでこぼこしている。肉の薄い人は指で弾くといい音がする。
肋骨の一番下と骨盤までの間にあいた空間は、へその上あたりに胃、その下に腸と膀胱。
おなかいっぱい食べた後、ふっくらする胃とそれに圧迫される下腹。
柔らかく、骨がないからよく動く。
ズボンのウエストあたりにかかる腸骨は人によってはとても張りだす。
骨盤に穴が開いて、その穴から覗き込める尾てい骨。
哺乳類は、この穴から出てくる。生まれてくる。
私は帝王切開だからちがうけど。
骨盤の左右の端から大腿骨に繋がる。このあたりも皮膚が薄い。ここで胴体はおしまい。

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「どうたい/身体/みくじ」への3件のフィードバック

  1. 部位の説明というか表し方というか、割りと全体的にポエミーで落ち着いた感じがいい雰囲気を醸し出しておりザックリ言えばいい感じ。ただ何故胴体に絞ったのか、それがよく解らなかった。

  2. テーマに対してど直球で攻め、きっちりとまとめ上げることができています。筆力の高さを感じました。
    肋骨のくだりはこのブログでも見たので、元ネタがあるのでしょうか?スタジオで聞いてみたいです。
    胴体を選んだことについては、五体全ての基幹ということで特に違和感は感じませんでした。

  3. あばら骨の中で眠りたいというくだりでピノキオを思いだしました。わかる気がします。せっかく描写対象を身体にしぼっているので、胴体だけだと違和感があります。というより、描写が綺麗なので腕とか脚の部分もぜひ読みたいです。

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