わたしの☆妄想/妄想/峠野颯太

いつからだろう。高校3年以降かな。私、自分自身を登場させた妄想ができなくなってしまったんだよね。え、誰が登場するの?って、まあそりゃ色々と、ね…って曖昧にするとミステリアスさが出ていいかなと思ってみたけど、逆に期待値上がっちゃうね!アハハ!種を明かしてしまうと何の変哲もない話だけど、フィクションの登場人物でよく妄想したりするんですわ。「なんだよ!超普通じゃねえか!」おおっ、聞こえてくるよ〜、あなたの突っ込み!そうだよ!だから普通だって言ってるだろ!ごめんね!ハードル自分で上げて!

高校三年の時は、好きな人とデートみたいな、「よっ!脳内お花畑!」と茶々が入るであろう妄想してましたよ。一応ね、私も『少女漫画絶対主義者☆スーパーノーマル女子高生』だった時期があったんですね~、懐かしいね~。でも、結局その当時大好きだった彼と何もなくて、恋愛が怖くなって、自分の女としての価値が疑わしくなって。それ以来、自分が登場した妄想ができなくなりました。自分を登場させようとすると、どうしても鬱ルートにしか進んでくれなくて、投げたくなるんだよね。「あ~ん、あーんな人と結婚して~、子供ができて~、こうなれたらいいな~なんて!キャハッ☆」みたいなことしたいなあ。そんなことあるわけないよね~、もっと現実みなきゃなッ、とか言いつつ運命の人が現れる…みたいなフラグ立てたいなー!……あっ…すいません、ちゃんと現実見えてるから。そんな冷ややかな目で見ないで!

あ、でも、私が登場しないってのは、ひょっとしたら嘘かも。は?エイプリルフールでもないのに嘘ついてんじゃねえよって感じ?なんていうのかな、私を別人に置き換えて登場ならさせます。私、サチコ!超モテモテで困っちゃう☆そうそう、今度結婚するの!みたいな感じで、サチコは大学に行ったり、金持ちになったり。妄想の中でくらい、自分自身を幸せにしてやりたいな、とも思うんだけど。私じゃ駄目なんだよね。サチコじゃないと、話が進まんのですわ。いやあ、つくづく私って悲劇のヒロインだなあ~!困っちゃうな~~!!これでヒーローが救ってくれたら立派な主人公なのになあ~!!!

と、まあ、自分の日々の妄想についてちょっと考えてみたわけなんだけど。やっぱり駄目、妄想ってこんなふうに冷静に考えるもんでもない。妄想とは、本人だけの、自分だけの秘密だから輝くのであって、それを他人に話した瞬間、くすんでしまうのだから―。

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「わたしの☆妄想/妄想/峠野颯太」への3件のフィードバック

  1. いつもながらの強烈な印象、こちらから見れば太陽のごとくといったところで。くすんでいるというよりは、日光を存分に浴び燦然と輝くミラーボールというイメージでした。それが一番新鮮な状態で脳内にあるというのが未知の領域ですが、見ることができたら楽しいように思ってしまいます。
    最後の段落でのテンションの落差に驚きました。話口調、というのは変わりませんが、しっとりとした趣になっていて、この雰囲気のままの文章か、それか同じ雰囲気で読み終えたい気もしました。締めるのは大変なのでしょうが。

  2. この話のテンションで、最後の段落で冷静に妄想について考えてはダメだ、となったときに違和感が出ましたね。いやいや、テンション高くね? と。
    話の落差をつけるのは全然いいと思います。ただ、唐突に結論が出てしまった感はありましたね。いちいち考えるものでもない、というのを表しているのかもしれませんが。

  3. 峠野さんのこういう勢いのある文章が好きですね。最初から最後まで飽きることなく読み進めていけます。人の妄想の中を覗くのって思った以上におもしろいと感じさせてくれる文章でした。まあこの場合は妄想についてどう思っているかの文章かもしれませんが。

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