願望/妄想/ちきん

洗車場があった。50か所くらい、ガソリンスタンドのような洗うブースがあって、1つのブースにつき2人くらいのスタッフがついており、ほぼ満車の状態だから、全体的に忙しそうに殺伐としていた。私はなんとか奥の方に空きを見つけて車を停めると、太った女のスタッフともう一人特徴のない女のスタッフが待っていて、洗車の間は休憩室の方で休んでいてくださいと言うから、車を離れた。

休憩室は、入るとすぐにバーのようになっていたから、えっ?と思った。ダンディなおじさんが一人でお酒を飲んでいて、素敵だったけど、昼間からお酒は飲みたくないし、車で帰らなければならないから、やめた。横の方に目をやると、ファミレスみたいな、まだ少しはそれらしい休憩室があったので、そちらに入ることにした。

ファミレスでは、5人くらいのおばさんが、みんなでカレーを食べており、1人で来たのに、私もなぜかそこに相席させられることになった。だから、空気を読んでカレーを頼んだ。正面に座っていたおばさんが「カレーにピクルスがよく合うのよ」と教えてくれた。テーブルの上の調味料を見ると、ドレッシングとか粉チーズとかではなく、何種類かのピクルスがすごく自然な感じで並べられていたので、一番普通らしく見えるものを選んでカレーと一緒に口に入れると、意外とマッチした。

しばらくすると、もう一人、若くて綺麗な女の人が相席することになり、私とは向かい合わせの端っこと端っこで一番遠い位置だったので、ただ綺麗だなと思って見ていた。彼女はピクルスを苦笑いで断っていた。なんでも試してみたらいいのに。彼女と、彼女に近い位置のおばさんたちとの会話を聞いている中で、さっき休憩室に入ってすぐのところにいた、ダンディなおじさんが、彼女の旦那さんであることが分かった。

そのとき、彼女が急に体調が悪いように口元を押さえ始めたので、旦那さんのところに戻りましょうと、支えながら連れて行ってあげた。そうしたら、バーの方も何やら険悪なムードになっていて、詳しくは聞くことができなかったが、旦那さんが何か悪いことをしたらしく、示談にするために、お店の瓶コーラ100本を買い取ることを提案されていた。旦那さんが、買い取ることは全然いいが自分たちはコーラを飲まないというようなことを言ったので、私が、いくらか引き取らせてもらってもいいか聞いたら、100本全部くれると言った。私の車は小さいし、そこからどうやって家まで持って帰ったのかは覚えていない。

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「願望/妄想/ちきん」への3件のフィードバック

  1. 妄想・願望というより夢の話のように感じられました。まさに寝ているときの夢みたいな。人によって妄想の定義は違うとは思いますが、ここまで常識的発想の埒外にあるものは妄想ではないのかなと考えさせられました。

  2. 願望、ってタイトルからは内容が繋がってないような感じがしました。ストーリーの流れは意外性があり面白く、最後まで世界観に取り込まれました。この世界観で続きも読んでみたいですね。

  3. 面白いです。変なことばかり起きる夢みたいな話って自分で作るのは難しそうなのに、夢みたいに出来ていて、楽しく読めました。

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