おはよう/模倣文/リョウコ

「あ、おはよう~」

 

わたしと目が合うとすぐに微笑んで朝の挨拶。

きっとわたしがどんなことをしても、どんな秩序を破るようなことをしても、どんな罪を犯しても、変わらずそうしてくれるんだろうと思う朝の挨拶。

いつも通りあなたは、わたしに微笑んでくれる。それが崩れることはきっとない。

 

あなたは強い。きっと今も辛いだろうに。あなたにとって大切なものがありすぎて、それをどうやって守ろうかいつもいつも考えてる。弱音なんて一切は吐かずに全部ひとりで守ろうとしている。

 

「おはよう」と返したけどちゃんと笑えてたかしら。あなたみたいにいつもの笑顔を向けられたかしら。

わたしはあなたと違うから。あなたみたいに強くできてない。弱音はすぐに周りに吐き散らして、守りたいものを傷つけることもいとわない。辛いことがあると笑顔は消えて「おはよう」は言わなくなるし、あなたみたいに頑張らない。

 

胸までくるくる伸びた黒髪が今日もぼざぼさしてる。ちゃんとトリートメントすればいいのに。かわいそうな髪ね。暑いなら結えばいいのに。重そうな髪ね。わたしが切ってあげましょうか?

 

「どしたの?大丈夫?」

 

気づくと目の前にあなたの顔。きょとんとしてる。きっとわたしの考えてることなんて微塵もわからないだろう。

 

「ううん、大丈夫」

 

とびきりの笑顔を向けたけど、あなたの顔は見れなかった。

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「おはよう/模倣文/リョウコ」への4件のフィードバック

  1. 本家リョウコさんの小説を読んだ感じ、結構情景描写とかが詳しく綺麗に書かれている感じがしたので、こういう風にふわっと感情を書き連ねていく始まり方は「お?」と思った。時間にすると一瞬の出来事を頭の中でどんどん文章にしていく感じはたしかにリョウコさんなのかもしれない。でもそこに行動が付随すると、多分もっとそれっぽいのでは。多分だけど。
    それからなんだろう、こう、感情に左右されて視界の中の景色の見方が変わる感じもあるとリョウコさんっぽいのでは。いやでもそのリョウコさんは私の中のリョウコさんにしか過ぎないから、やっぱりわからない。

  2. リョウコさんの毒はかなり薄めだなと思いました。その分愛も薄めなのかもしれません。相手を絞め殺しそうな勢いといいますか、愛憎入り混じるような。そこまでいかない、まだ未発達な感情は、リョウコさんにしては少し物足りない気がします。
    ただその未熟な感情?にはリョウコさんの片鱗もたしかにあって、これはこれで良かったのかもしれません。

  3. リョウコさんはわりと2人以上の登場人物のやりとりが多いのでその点はあっている気がしましたが、感情の揺れの描写がもう少しえげつなくてもいい気がします。この文章はパステルカラーだけどもし真似するなら、ビビッドな感じで言葉が欲しいなという感じでした。

  4. リョウコさんのふわっとした感じはある。ただ、空白の使い方が少し気になったのと、彼女だったらさりげないながらもっと計算された構成にしそうだ。あとは静かな迫力ですかね。模倣
    、書く人の精神性も研究しないと人生テーマの合致が難しく深く切り込めませんね…

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