【閲覧注意】シェフの気まぐれシチュー 〜季節の食材を添えたかった〜 /夏/ノルニル

※非常に刺激的な内容が含まれるため、お食事前後の閲覧はお控えください※

 

「人間はさ、しゅみをひろくもたなくちゃいけない」(タケシ=ゴーダ、1969〜)

 

けだし名言である。

 

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コスパの悪いものばかり買い揃えたなという印象

 

深く感銘を受けた筆者は、バイト上がりにスーパーへ直行。以下のものを買い揃えてきた。

 

・みそ
・煮干し
・塩辛
・ひき肉
・たくあん
・大福
・ジャム
(レシピは小学館てんとう虫コミックス『ドラえもん』第13巻&第41巻より)

 

もしあなたがこの時点で察することができたなら、「ドラえもん」の注意深い読者であることは間違いない。

そう。今回筆者が挑戦するのは、

 

ドロ〜リ
ドロ〜リ

 

ジャイアンシチューだ。

 


 

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豚さんごめんなさい
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キレイな焼き色してるだろ?超生臭いんだぜ、これ……

まずはひき肉イカの塩辛を炒めていく……のだが、炒めている最中に塩辛から猛烈な生臭さが漂ってくる。

このままだとキッチンでBC兵器を開発しかねないので、急遽黒コショウを投入。早くも暗雲が立ち込めてきた。

 

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煮干しが泳いでいるみたいで面白い
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「死んだ魚の目をしている」

続けて煮干しでダシを取る。至って平和な光景に見えるが、少し料理ができる方ならお気づきのことだろう。「頭とワタ、取らないの?」と。

確かに、いつもなら頭とはらわたは取り除く。しかし今回の料理はジャイアンシチュー。漢の料理にチマチマした作業などいらないのだ。

 

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さわやかな夏大根も
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こうなってしまえば形無しである

続いての生ゴミ候補生食材はたくあん。一本ものが欲しかったが、手に入れられなかったのでカットされたものをそのままぶち込むことに。

ダシを取った煮干しを取り出してないって、まさかジャイアンがそんな細かいことを気にするとでも?

 

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〽ミソスープの
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具はひき肉とた〜くあん♪

ここで真打ち、みその登場だ。だし入り合わせみそを使ったため、これでもかというぐらいダシの香りがきつい。

ボコボコとマグマのように沸騰したスープが地獄の様相を見せる。

 

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きれいな甘さ
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「きれい」という言葉の定義を疑いたくなる

 

追い討ちをかけるように、ジャムを投入。正直なところ、料理とも相性のいいマーマレードを使うことも考えた。

しかしどうだ、果たして剛田家の食卓にマーマレード、あるいはブルーベリージャムなどあるだろうか?否、時代的にも生活水準から見ても、イチゴジャムと考えるのが妥当だろう。

ジャムを投入した瞬間、キッチンの空気が変わった。生臭さとダシの混ざった香りにフルーティなフレーバーが合わさり、なんというか身の危険を肌で感じるのだ。

 

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大福もち3個92円を
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雑煮のごとくスープに放り込む

トリを飾るのは、豆大福だ。

もうビジュアルがとんでもないことになっているが、お雑煮の一種だと思えばなんとか……関西だと甘めのみそ味の雑煮に餅入れたりするし。ダメ?

 

 

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料理ができたよ!やったねたけしくん!

 

かくして、目的の料理はついに完成した。

完成品を目の前にしてようやく、とんでもなくヤバい代物を作ってしまったのではという後悔がこみ上げてくる。

だが考えてもみろ。全国の小学生の心の友、漢の中の漢であるジャイアンの作った料理がマズいわけがない、はずだ。

そう自分を奮い立たせ、一気に盛り付けに移る。

 

 

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ひき肉とたくあんとしおからと……
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ジャイアンシチューとよんでくれ。

お待たせしました。こちらジャイアンシチューでございます。

 

盛り付けが終わり、写真を撮って、一口味見を、と啜った─────ハッ!俺は今、何を!?

 

……こいつはやべー。冗談じゃなく意識が遠のく。例えるならWEB版WORKINGの宮越さんの料理とかダークマターとか、そういうレベル。

強烈な臭いもさることながら、複雑で絡み合った味が味蕾を破壊するレベルでぶん殴ってくる。これ、どんな薬物よりも早く確実に身を滅ぼす。

 

 

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味の素の素というひみつ道具があってだな……

 

口にしてしばらくしてから、強烈な胃痛に襲われた。苦くて酸っぱい唾液もとめどなく分泌される。このままだとどうにも完食できそうにないので、ここは原作にならってひみつ道具「味の素」を使うことにしよう。

この道具、振りかければどんなまずい料理でもとびきり美味しくなるという優れものだ。作中では「たとえばママの料理だって」と例に出していた。たまに見せる黒いところ、そんなところも好きよドラちゃん。

 

 

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ドロ~リ

 

さて。味の素をかけたことで、このバイオハザード物質も至高の料理へとアセンションしているはずだ。期待を胸に、いただきまーす!

 

あ、うん、普通においしいし香りも気にならな……て、そんなわけあるかそんなわけあるか。大事なことなので二回言いました。以下、食レポ。

 

まず、ダシの香りがとにかくキツイ。煮干しがそのまま入っているのもビジュアルを大きく落としている。また、大福のあんこがひたすら甘いのに、スープ部分はどう足掻いてもみそ味なので気持ちが悪くなる。加えて、ひき肉と塩辛の食感がエイリアンの脳みそを啜っているかのような感覚を与えてくれやがります。小麦粉も片栗粉も入れてないのに、大福の餅部分が独特の「ドロ~リ」感を演出し、ちゃんとシチューっぽくなっていることには驚かされた。めちゃくちゃ生臭いけど。たくあんだけが唯一の救いか。つか、ただの大根だコレ。

塩味、甘み、酸味、苦みと味のデパート、もとい雑貨店のような様相を成していた。

正直これで伝わるか微妙なので、最後に原作からスネ夫としずかちゃんのふたりに登場願おう。そのふたりの反応がこちら。

 

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「うまいかおいしいか」。「まずい」という返答は許されない

 

「すごい」。これ以上にこの味を表現する言葉を、ぼくは知らない。そんな、モノスゴイ料理だった。

 


 

今回の企画にあたり、ある旬の食材を採集に出かけたが、少しだけ時期が早いのか見つけることができず、季節のものが夏大根のみとなってしまった。
突発的な思いつきだったので、次回はきちんと食材を揃えたうえでリターンマッチを行いたい。

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「【閲覧注意】シェフの気まぐれシチュー 〜季節の食材を添えたかった〜 /夏/ノルニル」への3件のフィードバック

  1. 豆大福がだめですね。なんか、ビジュアル的に豆大福がだめです。
    発想はとても好きです。写真に添えられている文も好きです。ただなんというか、食材を使っているという点において、発信する箇所を間違うとえらいことになりそうな文章ではあるなぁと。ここではOKですが。

  2. ミスター味っ子で究極の味噌汁に、大福と白味噌のお味噌汁を作った回がありました。それは塩と餡子の甘みがお互いを引きたてあって美味しいという結論でした。
    笑いました。材料費もその後の行方も気にはなりますが、ブログ越しが功をそうしています。執筆者と距離が遠ければ遠いほど笑えるという効果でしょうか。放送倫理コードとしては何処までがOKラインなのかよく分かりません。「あとでスタッフが〜」のテロップが最強なのでしょうか。
    ファミレスのドリンクバー混ぜる遊びとか流行りますよね。あれなんなんだろうって思ってましたけど、幅広く人を巻き込めるネタなのですね。

  3. 激辛シリーズの再来かと思ったけど予想を遥かに凌いでキツそう。是非ともまた新たな挑戦をしてほしい。

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