中途半端/夕方/なご

夕方は中途半端で曖昧だ。ほんの少し僕に似ている。

夕暮れ、茜色に染まる空。
いったい昼なのか夜なのかわからないどっちつかずな時間。
日が傾いてきて夕日が見えた、と思った次の瞬間にはもう日が落ちてあたりはすっかり夜。そんなわずかな時間。

間の時間。

具体的には午後4時から6時くらいの時間だろうか。今の季節、夕方になる時間も早くなってきた。これからもっと早くなる。
小学生のころ、夕方になったらおうちに帰るのが約束になっていた。友達と遊ぶのは夕方になるチャイムまで。
そんな別れの時間。

もしかしたら中途半端な態度を取ってしまっていたのかもしれない。あのときあの人ががどう思っていたかなんてわからないし、今となっては聞くこともできない。
もし1か月前に戻ることができたら、結果はどうあれ後悔しないような選択ができただろう。しかし先にはたたないから後悔なのである(先に後悔できる人間はリスク回避の天才、もしくは悲観的妄想の激しい人間だ)。
後悔しない選択ができたら後悔なんてことを思わずに楽しく生きていけることだろう。人生は失敗の連続というが、成功した時に成功の実感なんてわいたことがない。人間失敗しか感じることができないのだろう。失敗して後悔して、また失敗して後悔する。だから人生は失敗の連続。
日々の繰り返し。失敗のルーティン。

曖昧な自分の気持ちに正解なんて見いだせたのだろうか。
僕が結論付けた答えは、結局傷つかないように、気が楽な方にこじつけただけでそれは正解じゃなかった。
よっぽど周りの人のほうが僕のことをわかってくれていた。
「だから言ったじゃん」「みんな気づいてたよ」
そんな言葉の数々が僕を責め立てる。心が引き裂かれる。
僕だけがわかっていなかったわけじゃない。僕はわかっていないことをわかっていたし、そもそもわかっていたのだ。
わからないふりをしていた。だから傷ついたところで悪いのは全部僕だ。
ボロボロに傷つき追い詰められてはいるが自業自得なのだと納得する。

いや、納得できないからいつまでたっても傷ついたままなのだ。

前にも似たようなことはたくさんあった。ありすぎるほどあった。
いつも解決してくれるのは時間だ。時間がたてば人の気持ちなんて薄れていく。
最終的に立ち直るからと言って今すぐ立ち直るのは無理だ。
やはり時間は大切だし、大切にしていきたい。
落ち込んで何もできていないこの時間。一見無駄な時間。
その時間も今の僕には必要だ。

 

夕方、大学の喫煙所でそんなことを思いながら煙草を吸っている。そういえば最近煙草の減りが早くなってきた。

あの人が僕の目の前を通る。

「タバコ吸いすぎちゃだめですよ」

 

わかってるわそんなこと。

0 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 50 votes, average: 0.00 out of 5 (0 投票, 平均点: 0.00,  総合点:0  |  
投票する為にはユーザ登録する必要があります。
Loading...

「中途半端/夕方/なご」への3件のフィードバック

  1. 共感できる部分がある反面、うじうじした態度に少し苛立ちのようなものも覚えました。

  2. 固有名詞などの情報をあまり出さず、伝えることはとても難しいと思います。夕方を曖昧さや迷いの時と捉え、あの人との関係性をうまく表現できていたと思います。一方で、情報が少なすぎて読者の想像力任せになりすぎているとも感じたので、もう少し出来事について語っても良かったと思いました。

  3. すごい感情は伝わってきたのですが、私の想像力が足りないのか何を意図した文章なのか理解するのが難しかったです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。