さんぽが楽しい/食べたい/エーオー

〈たべたもの〉

⓵薔薇のはなびら
高校生のとき、ホールに花が飾ってあって処分されると言うので「じゃあ頂戴しても問題ないだろう」と、一片。大体ここが始まりだった。
濃いピンクの薔薇だったが見た目のようなきらびやかな味はしていない。繊維感、野菜の味。たぶん、紫キャベツの外側の葉の部分とか、可食部じゃないとこの苦さがある。

②さくらのはなびら
お花見のついでに二片。せっかくだから食べ比べしてみようと、淡い紅色の染井吉野と白い山桜のものをひとつづつ。
結論として「はなびらも採りたての方がウマイ!」。落ちていたものはすこし萎びているので硬かった。山桜さんは散りたてほやほやのものを入手。はなびらが薄く、舌触りが優しい。口のなかではんなり溶かしていきたい気分。繊維質なのでそうはいかずに噛む。薔薇ほど味はしなかったけど、まあ苦い。染井吉野より色のない山桜のほうが苦みが濃い。

③コガネムシ
夏は蝉の抜け殻を揚げて食べるという目標を掲げていたのだけど、レポートに忙殺されいつの間にか秋の風が吹いていた。無念。「ピスタチオ感覚でいける!」という売り文句につられてお店で。
揚げられているものが出されるので、黒い。美しいメタルグリーンの光沢はなかった。けど、虫の腹の部分。蜂のお尻のような壺のかたちをしたところ、古びた豆電球の硝子みたく透けていて、レトロ。中身もっと詰まってるのかと思った。
おいしいよ。嘘じゃないよ。海老みたいな味。

④オオグソクムシ
これ本当においしかった。海老の味。お節に入ったでっかい、皮を自分でむいて食べるタイプの海老の味。濃厚。

⑤コスモスのはなびら
オレンジ色のものを一片。触感と味はいつものような繊維質なんだけど、花びらのねもと、とんがった部分には蜜がついていてすこし甘い。これは発見。

⑥ルリマツリのはなびら
漢字で書くと“瑠璃茉莉”。紫陽花みたいに、小さな花が集まって毬のよう。折り紙みたいに鮮やかな青紫。シンデレラのドレスの色。
これ、今まで食べたはなびらの中で一番おいしかった! 舌触りが滑らかで、噛みしめると落雁みたいにきしっと鳴って、上品に砂糖水に変わってとける感じ。

〈たべたい〉
かまきりの鎌のところ、手羽先みたいだから。メロリナスカシジャノメ、水飴みたいに透明なまるいちいさな翅の端っこがカキ氷の苺のシロップに似た薄紅色をしてる。あまそう。彼岸花の花弁、紅生姜みたいだから。

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「さんぽが楽しい/食べたい/エーオー」への2件のフィードバック

  1. 花びらはともかく虫なんて普段食べたいなんて絶対思わないのに、怖いもの見たさで少し食べてみたくなりました。でもやっぱり無理かも…
    〈たべたい〉のリストが簡潔なのも良かったのですが、物の見え方が面白いので掘り下げてもっと詳しく読んでみたいと感じました。

  2. 今まで、所謂ゲテモノを食べたいと思う気持ちはあまり共感できるものではなかったけれど、食わず嫌いなだけで、意外と食べてみると良いものなのかな…?という気持ちも生まれてくるような文章でした。

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