もう一回遊べるドン!/大作戦/ばたこ

 

留年、それは一年のボーナスステージを得る特別な権利。

留年、それは選ばれたもののみが手にする険しい道。

今ここに、留年を目指す一人の青年が。これは彼と大学との三年にも渡る闘いの記録である。

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留年までの道は険しい。最低でも半年分以上の追加学費を払わなければならないのは勿論のこと、親からの期待や周囲からの視線、どこからともなくやってくる焦燥感さえ障害となる。

しかし俺は違った。両親は放任主義な上、生活もなかなかに余裕がある。周囲からの視線だって全く気にならないし、自分のやりたくないことはやらないという変なポリシーのお陰で焦燥感もない。つまりは選ばれた人間なのだ。学年の十分の一も手にすることの出来ないこの権利を、易々と手に入れるだけの環境と精神を持ち合わせている。

はずだった。

留年に対して何ら悪い印象を持っていなかった俺は、一年春に2単位しか取らないという最高のスタートを切った。そのまま順調に単位を落とし続け、2年の最後の段階でも42単位。俺の留年を疑うものは一人たりともいなかった。だが、それもただの自惚れでしかなかった。

三年の春、蓋を開けてみれば俺の単位は70単位に膨れ上がっていた。情けない。調子に乗ったために28単位も取得してしまったのだ。もしかりにこのまま今季30単位をマークしてしまったら最後、俺は三年次での留年の機会を失ってしまう。

どうしてこうなった?俺は留年をしたかった筈だ。極力授業に出席はしなかったし、スタジオもゼミも語学も、出たのは三分の一程度だった。それでも教授は俺に単位を出した。何故だ?

そして俺は思い出した。この学部が間もなく潰れることを。あいつらは極力留年者を出したくない。つまり今年は俺が思っていた以上に留年のハードルは上がっていたのだ。

悟った。これは全面戦争だ。これから先、俺のこの留年大作戦は留年大戦争へと姿を変える。互いの全てをかけて留年の可否を競い合う。絶対に負けられない闘いがここにはある。

 

今日お休みするのはこれが理由じゃないです。本当に足が腫れ上がって歩けないのでお休みします。ごめんなさい。

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