弱小vs強豪、それと弱小vs弱小/夢の対決/T

広島カープ25年ぶりのリーグ優勝に日本中(?)が沸いた今年。長い間、ずーっと辛い思いをしてきたであろう知り合いのカープファンの人が泣いて喜んでいたので、別にカープファンではない私だけれど、よかったですねーとほっこりした気分になった。酔っぱらいながら、ここまでの鯉党の苦節を語られるのは、ちょっとうっとうしかったけど。

私もスポーツ観戦が好きで、プロ野球とサッカーJリーグに、それぞれなんとなく応援しているチームがあるのだけど、どちらの方も「あーあ…」って感じで今シーズンを終了したので、寂しい気持ちでオフシーズンの冬を迎えている。どっちも「弱小」と言えるチームなので、同じく「弱小」チームだった(優勝したから今はそう言えないか…)広島カープの躍進はとても羨ましく、応援をしていた人の色んな思いに共感してしまう部分も多かったのでした。

 

…強いチームよりも、なんとなく弱いチームの方を応援してしまう…という感情の謎について、「弱小」チームファンは自らを不思議がりながら、応援をします。負けが込むチーム状態に心を痛め、負けが込み過ぎてシーズン終盤が消化試合になることに虚しさを覚えながら、それでも声援を送り続ける。そしてその闇の中にも、なんとか楽しみを見出そうとします。(若手選手の成長とか。)しかし、その頑張って手塩にかけて育成した選手たちも、いずれは給料の良い金満「強豪」チームへと移籍していくのです。頑張って生み出した喜びは、いずれはそれ以上の悲しみを生む。

そんな負のスパイラルの中にも、たまーに(…さすがに25年は長すぎるけど)監督の力量とか戦力とか運とかが偶然かみ合う年があって、成績がよかったり、上手くいくと優勝なんかに手が届いちゃったりする。嬉しすぎてどうしようもないんだけど、普段喜びなれていないので、なぜか冷めた態度をとってしまって後悔する。それでも心の中はちょっとふわふわとしていて、やっとこのチームにも春が…とか思っていると、翌年はどん底の最下位だったりして、まあそんな上手くいかないよなとか思いながら、再び負のスパイラルの中へと歩みを進めるのです。

「強豪」チーム相手に、なんとか立ち向かっていく万年「弱小」チーム。その姿に自分を重ねたりして、毎日の活力に変換する楽しみ方。(ダメ―な気分になることが多いけど…)こんなこと、常勝軍団とか呼ばれてるチームじゃできないです。…結局自分の性格の問題なんだけど。

 

ただ、「弱小」と呼ばれるチームの中にもいろいろあって。いつかは強くなろうと、選手、監督・コーチ、フロントが堅実に努力しているチームもあるけれど、まず選手にやる気がなかったり、能力は無いのにネームバリューばっかりある監督しか就任しなかったり、数少ない資金をどうでもいいところに浪費しちゃったりするチームもある。そういうダメダメ球団・クラブのほうが、人間味があるっちゃあるんだけど…そんなとこに自分の人生重ねちゃだめだ!って意識が働くのです(ここにも性格が…)。

真面目な選手たち、研究熱心な監督、的確な選手補強と資金運用をするフロント…私が応援しているのはそういうガチガチ堅実チームなんだけれど、真面目すぎて勝負弱かったりもして、なんだかなーって思いながら、それもまた愛おしかったりで。来年はなんとか今年のカープみたいに頑張ってほしい!と思うけど、まあ負けてしまってもどうせ応援し続けるしな…とかだらだら考えています。弱いから。

 

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「弱小vs強豪、それと弱小vs弱小/夢の対決/T」への5件のフィードバック

  1. 「うっとうしい」か。たぶんこの時点で自分とは違うのだ、と気づきました。
    いままでTさんの文章を掴みきれていなかったけど、おそらく「悪意」がその要素のひとつとしてある。その悪意は内向的なもので、決して他に直接見える形で向けられることはない。それがとても女性的で、魅力的に映るのかなと思います。
    失礼だけどスポーツ観戦が趣味なのは意外だったので、題材選びは新鮮でした。閉じたことを書く文章もいいけど、もっと広がりを持った文章も読んでみたいです。

  2. 判官贔屓といいますし、弱いものには肩入れしたくなるものです。キャラでも、いわゆるクズとかゲスキャラ見ると、お前はどうしようもないなという同情にも似た愛着が湧くことがあります。
    底辺の人間というのは、たとえば経済的に見てもやっぱりいて、その上性格も下衆だったりしますとほんとにどうしようもないなぁと思ったりもしますが(お前は何様なんだ)、
    それでもそんな人間を見ていると生きているということを、強い人間よりも感じさせます。
    弱小チームの魅力というのも、その辺にあるのでしょうかね。

    相変わらずのTさん文体で、その上Tさん文体で読んで楽しい内容でした。

  3. 普段喜びなれていないので、なぜか冷めた態度をとってしまって後悔する。
    ってところの絶妙な表現が好きでした。
    言葉選びもそうですが、共感できる文章を書くことは、読者を置いてけぼりを食らわないので大切なことだと思います。
    弱小チームの方がドラマが生まれやすくて、最初からあまり期待していないので負けてもダメージ少ないっていうのも、応援しやすい要因なのではと、スポーツファンではない外野から思った。

  4. スポーツ観戦は微塵も興味ないし全然面白いとは思わないのだけど、弱小チームを応援してしまうというのは近い意味で人とは違うものを持ちたいという心理に近いのかなと思った。皆んな強豪チームやメジャーなチーム応援しててそれに便乗するのはつまらないし、自分はなりに応援する意味あるいは個性を持っていたいってことなんじゃないかなと。ちなみにミーハーになりたくないという歪んだ思想を持った僕は「君の名は。」を観るタイミングを完全に逃しました。

  5. プロ野球で特に応援している球団はないのですが、なんとなく弱小、強豪の流れはわかる気がします。
    高校野球は田舎で育った強い子も県外の私立に行っちゃったりするんですよね。

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