手書きVS、美文字VS/夢の対決/どみの

年賀状という前に、手紙もめったに書かなくなった現代。手書きで長い文章を最後に書いたのはいつかあなたは思い出せるだろうか。

そもそも手書きに対しての印象は一般的にかなり良い。文房具で有名な某会社の手書きに関する意識調査では、普段の生活の中で手書きが必要かという質問と、手書きの良さを感じるかという質問に対して9割近い人がイエスと答えた。このように手書きが好まれる一方で、手書き離れも示唆されている。そして、面白いことに手書き離れの風潮に乗ってなのか逆行してなのか、近年、「美文字」ブームが到来している。某通信講座サイトでもペン字の講座が大々的に宣伝され、美文字であることを求める人が増えている。

手書きがよいと感じるのは確かに納得できるが、字が綺麗である必要は本当にあるのだろうか。もちろん、字が綺麗であると、知的、育ちがいい、真面目などといった印象を受けると、一般的に言われている。しかし、本当にその印象が正しいのかと聞かれたら、それは違う。字は綺麗だけれど・・・、逆に字は汚いけれど・・・ということは日常でしばしば見かける。字の綺麗さでその人の印象を決めつけてしまうのはいささか暴力的である。一昔、女子学生の中で流行った丸文字をご存じだろうか。書く文字を可愛く見られることで、少しでも自分が可愛く見られたいから流行したと言われているが、この事例は文字と性格を繋げて考える文化が昔から日本に存在するということを証明している。したがって、美文字になりたいと思う人が多いのは納得できるし、ブームの到来も理解できる。

しかし、この「美文字になるために練習するブーム」が、一種の身体整形のように感じいまいち受け入れられないと思ってしまうのも事実だ。綺麗な文字がよければ、パソコンで文字を打って印刷すればよい。手書きといっても文字としての本来の役割を失ってはいけないので、もちろん相手が読める文字でないといけないが、伝えるために一生懸命書いた文字であるならば、たとえ汚文字だとしても個性がある文字として尊重してもらいたい。皆がコンピュータのようにきれいな文字を生産するような世界になってしまったら、なんとも息がつまりそうではないか。没個性も問題になっている今だからこそ、文字だけでも自分の個性を失わないでもらいたい。

1 vote, average: 5.00 out of 51 vote, average: 5.00 out of 51 vote, average: 5.00 out of 51 vote, average: 5.00 out of 51 vote, average: 5.00 out of 5 (1 投票, 平均点: 5.00,  総合点:5  |  
投票する為にはユーザ登録する必要があります。
Loading...

「手書きVS、美文字VS/夢の対決/どみの」への5件のフィードバック

  1. 美文字って生み出せるものなのかな…ってブームの中で思ってて。
    私は汚文字で、歴代の学校の担任の先生にずっと、「綺麗に字を書け!」(途中から、「ちゃんと読めるように…」にランクダウンしましたが)って言われ続けられたけど、結局今に至るまで変わりません。書く字って、運動神経とかと同じじゃないのとか考えてしまう。

    でも自分の宿題プリントやテストならよかったけど、お仕事する時に、自分の字を人から見られるのは恥ずかしいなと思う気持ちはあるので、効果あるなら美文字やろうかな…とか考えてしまうこともあります。ユーキャン…。

  2. 永久機関の回もそうですが(パッと思いついたのが古くてすみません)、どみのさんのエッセイは頭にすっと入ってくる感覚があります。言葉選びも堅いんですが、堅すぎない感じで。「スマート」があてはまるかな。ひらがなの接続詞の使い方が上手いのかもしれません。もしかしたら的外れかもしれないけど。

    コメントやワークショップで内容ばっかに触れるのってどうなんでしょう。自分もこういうことあります!っていうのは確かに「フィードバック」にあたるのかもしれないけど、そのぶんどんどん内輪感が増していくというか。個人的には、もう少し書かれた文章についての話がしたいと思います。

  3. 型にはまった綺麗な字はつまらない。確かにそう思うことがある。それよりも自分は味のあるセンスのある字を書く人を見ると必ず「いい味の字書くね」とつい褒めてしまう。だけど、その大抵の個性ある字は基本的に型にははまっていないけど汚い字でもない。自分は味もなければただ普通に汚い字を書く人間だからそれよりかは型にはまった綺麗な字をかけた方がいいと思う。いい字書きたい。

  4. 文字も身体と同様、コンプレックスを持つ人も多いですよね。没個性ではありますが、中には理想の文字を求めている人もいる気がします。同級生のなにちゃんの文字、とか。
    でも美文字は面白いなーと思います。日本人だからか学校教育には公然と書道が組み入れられてますし、あれ嫌いでした。たしかにモデルに沿った字を書くことが常に求められていましたね。

  5. 自分の書く字ってアイデンティティの一つであるような気がします。
    日記とかではなく、人に当てた文章であるなら一つの気遣いとしての美文字はアリかな、とも思ったりしました。でも確かにそれならワープロでもいいですよね。
    文字の中からその人の思いとか性格とか体温を感じたい、感じさせたいという気持ちがあるなら、これも一つの気遣いとして手書きを選択しつつ美文字でもいいのかなとも…
    何が言いたいのか分からなくなってしまいましたが、結局読める、と自分の字のバランスがとれたらなーと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。