冬の思い出/あったかい/waku

キーンコーンカーンコーン

チャイムがなって学校が終わる。
荷物をランドセルにつめこんであったかい教室を出ると、顔にしんせんな空気がふれて、「つめたっ」と思わず声が出る。それから少しおくれて、体のしんがキュっとちぢこまるような感じになる。
くつをはきかえて外に出ると、一段とさむくなって、体がブルブルっとふるえる。早くおうちにかえろう。
家までの道をひとりでてくてく歩く。近くにすんでる同い年の子がいないから、かえり道はいつもひとりだ。友だちといっしょに歩いたらすこしはあったかいのかもしれないなーって思うけど、すむ場所はかんたんにかえられないから、しかたがない。
てぶくろをわすれちゃったから、外を歩いてると手がつめたい。ポケットに手をいれたいけど、ころんだらあぶないからがまんする。顔もつめたい。早くおうちにつかないかな。ひとりで歩く道はすごく長くかんじる。荷物がだんだん重くかんじるようになってくる。そんなころ、ようやくおうちが見えてくる。うれしくて、早くとうちゃくしたくて、すこし早足になる。そうしてやっとおうちにつき、ギーっと音をならしてドアをあける。おうちの中へ足をふみいれると、ちょっとだけさむさがゆるまったような気がするけど、まだまださむい。でも、リビングにつづくとびらがしまってるから中はストーブがついててあったかいはずだ。きたいにむねをふくらませて、キュキューって音がなるとびらをあける。

ふわっ

やっぱりあったかい!
あったまってやわらかくなった空気が、つめたくなった顔やひえきった体をつつみこむ。そしてストーブのなんともいえないにおいがしてくる。

「おかえりなさい」
わたしの帰りに気づいたおかあさんがにっこり笑って言ってくれる。それで心もあったまる。
わたしは「ただいま!」
とかえしていそいでストーブの目の前をじんどり、あったかい空気が出てくるところに手をかざす。こおりみたいにつめたくなった手がじんじんとあったまってくる。

そうしていると、おかあさんがココアをもってきてくれる。おさとうがたっぷり入ったあまーいココアだ。これをのんで、体がしんからあったまったら宿題をしよう。

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「冬の思い出/あったかい/waku」への1件のフィードバック

  1. 子供っぽい文体を書くのは、子供ではなくなってしまった僕らにはとても難しいですよね。いいチャレンジだなと思いました。

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