さむいけどぬくい/あったかい/YDK

人と寝るのが好きだ。

寒い冬ならなおさら、暑い夏でも関係ない。人肌恋しい、というとメンヘラくさいけど単純に昔から1人で寝ることがなかったせいだと思う。高校を出るまで、同じ部屋にだれもいない状態で寝たことは数えるくらいしかない。昔色々あったせいで、母親がわたしを1人で寝かせることを大変嫌がったからだ。それからずっとこたつなりソファなりで母親のいびきを聴きながら寝る毎日だった。

話を戻そう。

1人で寝るのが苦手だ。人の体温というのはどうしてこうも安心するのか。もちろん寝返りは打ちにくいしシングルベッドだから狭いし布団は取られるしでいいことなんてないのに、ふいに1人で寝る日は大抵寝つきが悪い。広いベッドにそわそわするし、空間に自分しか感じないと、色々なことを考えてしまう。お化けとか泥棒とかへの不安はもうないはずなのに、暗闇と瞼を閉じた時が一緒になって自分が目を閉じているのか閉じていないのかわからない。自分がそこにいるのかいないのかわからない。そのまんま溶けていくような、孤立するような、不思議な感覚にとらわれる。

それに、ふと思った何気ないことを話す相手がいないのも原因かもしれない。大体はTwitterに垂れ流すのだけれど(ブルーライトが不眠の一因説はある)ねぇ、といったらなに?と返ってくる状態は一度知ってしまうと戻れないし、それを当たり前に感じるようになったらもう終わりだ。ヒトというのはおかしなもので、当たり前に慣れたらそれまで当たり前ではなかったはずなのに、それがないとおかしな気分になる。悪い意味で順応してしまう。

ひとりはさむい。ふたりはあったかい。布団が取られてさむいけどあったかい。布団に包まれてあったかいけどさむい。ひとりで心があったかくなれたらいいのに。おしるこを飲んでもこたつで丸くなっても心はあったかくなれない。いま横で寝てくれるのは身体の関係だけの人。あっちがわたしを求めてくれることがあったかすぎて暑いけど、わたしも心を許したらもっとあったかくなれるのだろうか。逆に関係が落ち着いて冷めてしまうのだろうか。今の関係はきっと涼しいくらい。決してあったかくはない。セフレの関係から恋人同士になったらもっとあったかくなれるのかな、なんてことを悪びれもせず彼に聴きながら今日も2人で訳のわからない温もりを抱いて寝る。

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「さむいけどぬくい/あったかい/YDK」への2件のフィードバック

  1. 人といることの温かさ、ありふれたテーマではありますが個人的な背景にたっぷり立脚していて陳腐さを感じずに読めました。すごい。

    たぶん個人的なことですが、最後の段落であーそっかそっちに行っちゃうのかとがっかりしてしまったので、フォーカスをさらに絞ってそこへ向けて軸を立ててみてはどうでしょうか。

  2. 一人暮らしを始めてから、誰かの温もりを感じながら眠っていた昔の幸せを思い出すことがよくあります。私はもう1人寂しく寝るのに慣れてしまいましたが。
    個人的には、”訳のわからない温もり”を感じるよりも1人でいる方がいいです。

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