はしゃぐスイッチ/ぜんぶ雪のせいだ。/猫背脱却物語

雪の中でではしゃぐ女性は可愛いなら、可愛くなくても私も雪ではしゃいでいいですか。

私の地元である静岡県はまあ雪が降らない。どこまで寒くてもただただ寒いだけ。お天気お姉さんのいう「全国的な大雪」は残念ながら静岡をシカトしていて、降っても冷たい雨である。

地元で雪が積もったことなんて人生三度あるかないか程度だし、その積もってるだっておそらく雪国の人たちからしたら積雪の序章のあらすじに過ぎないと思う。それでも雪が目視できるレベルで「高さ」を作り出していたら、それが2センチだろうと積もっているなのだと静岡県民は言いたくなる、もとい私は言いたい。

だから横浜に来てそこそこ雪が降ったりすると、年甲斐もなく色々したくなる。

路肩に寄せられた雪は踏みたい。しもやけになっても残った雪を手でかき集めたい。草の上につもり残った雪を見て、植物って案外保冷性があるんだなあなんてしみじみするのに授業の休み時間を費やしたい。

童心に帰るという言葉がぴったりなのだが、童心に時代にそんな経験をしたことはほとんどないのである。ただこの歳になると頭脳は子供でも体が大人だからどうも周りの目を気にして、遠目にしか雪のこと見届けてやれない。

とは言っても我慢できない!二年前の雪積もった時には、シェルシュの屋外のテーブルで雪だるまを作って鼻高々であった。

最低年齢の自分が解放されてしまう瞬間がある。私の場合雪だ。眼前に雪景色が広がった時、あらゆる分別と序列とがサヨナラバイバイしてはしゃいでしまう。だから雪を見た私を見て、いつもと違う!となってドン引きされたら困る。

風呂上がりとかもそうだ。ゆっくりお風呂に浸かったあとは自慢じゃないけどすぐ熟睡してかつ寝起きがとても悪い。

雪降る温泉地に旅行に行くときなんざダブルアタックである。普段通り機能していない自分を許容してくれる人じゃなければならぬ。

みんなこんな風に何かしらはしゃぐスイッチがあるのだと思うと、大人な友達も怖い先輩も無口なあいつも、どこか可愛げがあって、それを見せない普段だって懐広く接することができそうだ。こいつ私の前じゃこんなんだけど、何かの前では子供なんだろうなぁ、と。

そうなると人類皆可愛いなのかもしれない。雪の前の私も例に漏れないといいな。

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「はしゃぐスイッチ/ぜんぶ雪のせいだ。/猫背脱却物語」への2件のフィードバック

  1. 実家が雪国なせいで雪にテンション上がらないことがむしろ人生損してるように感じるような、生き生きとした文章ですね。笑 でも自然のものを手にした時に童心に帰るって言うのを体で感じるときは多々ありますなぁ

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