かたち/フェチ/みくじ

 

高校生の時、つまらない授業はずっと電子辞書にある動物図鑑と解剖図、骨格の解説を読んで時間を潰していた。美術部の後輩に貰った寄書きには「いつも骨描いてましたね」とあった。

どちらかと言えば筋肉よりが好きなのだが、別に骨格模型や白骨死体という意味ではなくて、熱を持つ身体の中に埋まって支えている骨を意識していたい。

身体が好きだ、というと不思議に思われるかも知れないがわたしはおそらく人より身体の形に関心が強い。
曲げられた肘の周りの皮のたわみだとか、緊張した時の肩の張りとか、のけぞった時の肋の隙間とか。

骨格が好きなのは人間に限らず、ネコ科動物のゆっくり歩く時に上下する肩(厳密には肩ではないが)や、草食獣の背骨のでこぼこは負傷を覚悟で撫で回したい。

先日胸の小さい女性への褒め言葉についての談議を目にしたが、鎖骨や肋の凹凸、胃の丸みが良く見える方が私としては宜しいと思うのだ。
筋肉も同様で、特に肩なんかは鎖骨から上腕までの繋ぎ目が分かりにくくなってしまうのは私としては残念だ。

そういう意味では男女を問わず痩せ型の方が骨を感じられるのだが、あんまり痩せ過ぎると骨密度が下がるし肉のクッションが無いと骨への負担が大きくなるので良くないと思う。
しかし骨や内臓の動きを感じられないほどに筋肉や脂肪で覆ってしまうのは惜しい。

足の指は親指だけが上を向いていて、ほかの4本は地面を掴んでいると意識している人ってどのくらいいるのだろう。
くるぶしの骨の丸く飛び出たところは内側の方が高い。右手を高くあげると左の肩は下がって、左の骨盤は上がって、重心は左に。

特に好きなのはねじれる下腕骨のカーブに沿う筋肉と、内臓を包み込む肋骨の丸み、腸骨の張り。
手首の動きは360度どこから見ても目を見張るものがある。手のひらと腕の間に少しずれた段差が作る陰影や曲線。

印象派の画家は線画を無くしてよりリアルな光を表現しようという動きもあったようだが、私の体感する世界には線画があるし、身体を描く線画は何よりも完全な形だと思っている。

だから何フェチかと問われたらつまり、私は身体の形フェチだと主張したい。

 

 

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