バタフライエフェクト/縦槍ごめんね

タイムリープそして、そこから影響を受ける様々な出来事を描いた作品は、コメディ作品からシリアスな作品まで多く存在している。今から新しいタイムリープ手法を用いた作品を創造するのは至難の技だろう。僕はよく、タイムリープものは演劇でしかもコメディ作品としてみることが多い。コメディにとってのタイムリープは我々視聴者にはわかっていることが当事者達には分からないという部分であったり、タイムリープそのものの目的やその方法が馬鹿らしかったりと。タイムトラベルというものを使用しながら、それを小馬鹿にした作品作りが目立つように感じる。

一方で、その効果に真っ向から向き合った作品がバタフライエフェクトや他の例だとSteins;Gateのようなものだ。大体、人生の分岐点をやり直すということが主題になってきているが、これは我々が誰しも一度は体験した妄想であり、その妄想体験をファンタジーとして代理してくれるこれらの作品は感情移入というより、一種客観的に不幸を眺めているような感覚に陥る。このように、どうしようもない現実を変えるためにタイムリープというファンタジーを利用しているにも関わらず、それでも尚不幸になっていくということに我々は何を求めればいいのだろうか。

黒歴史という言葉がある。誰しもが抱えている消え去ってしまいたい過去。では、もしその過去に戻れたとしてその黒歴史をやり直したいと思うだろうか。消し去りたい、忘れたいとは思うかもしれないが、やり直したいという自分のトラウマ的側面を掘り返すようなことはできない。不幸の先に幸福があるという短絡的な考え方を持つことは中々難しい。バタフライエフェクトなどのタイムリープ作品は私達のそういったどうにもならないだろうなという諦めのような部分を見透かしてきている。

だから、不幸を幸福に変えようなんてポジティブな考えの持ち主はそもそも、変えたい過去なんて作らない。あったとしても、それを違う形で昇華している。僕にはタイムリープというギミックを使って、世間を多少馬鹿にしているような作品の方がしょうにあっていると改めて感じた。

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