逆に二番煎じ感/YDK/バタフライエフェクト

おそらく本作が公開された当時は、このような作品が新鮮で評価されたのかもしれないが、今の時代にはこのような作品が多く溢れている。タイムトリップをして、過去の自分の選択を顧みることで複数の未来を選択、そして一番皆が幸せになれる結末を選ぶ……もはやテンプレ化している流れだ。

最近見た百合作品(女性同士の恋愛)で、「明日、きみに会えたら」がある。これもタイムトリップものではあるのだが、百合というのがミソだ。恋愛について特に幸せの形が複雑化するせいでタイムトリップがより効いてくる。また、安直にハッピーエンドに向かう…というのもつまらない。タイムトリップだからこそとりえた決断だったり行動だったりがないと意味がないのである。
作品として考えるのであれば、タイムトリップものは非常に難しい。ディティールを少しばかりいじるだけでは、だいたい似通った作品になってしまう。しかしそれでも、いわゆる「タイムトリップもの」が消えないのは何故なのだろうか。それは恐らく、誰もがタイムトリップまで行かずとも、「あの時をやり直したい」という気持ちがあるからではないか。その気持ちは今への不満ももちろん、幸せを何より望んでいる結果だ。だから、創作物の中でタイムトリップを繰り返しながら幸せに向かっていくのは、ある意味(現実ではタイムトリップなどできない)で絶望を味わいながら、それでも幸せになるという希望を見る、という面で、非常に不思議な感覚に陥ることができるのではないか。

また、最終的にバタフライエフェクトの中では、エヴァンとケイリーが交わらない世界線が幸せとして選ばれたわけだが、その他の世界線を知る観客からすると、「え?本当にそれが幸せなの?」という疑問も残る。このように疑問の余地が分かりやすく生まれるのもタイムトリップものの特徴だ。観客という神の視点で作品をより俯瞰的に見ることができるという点も、作品との距離感が分かりやすくて良いのかもしれない。映画として、タイムトリップものをみたのは初めてだったので最初は見方が難しかったが、一度その世界観に慣れると「神」として冷静に見ることができた。

明日、君にあえたら 作品紹介(ネタバレあり)
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/明日、きみに会えたら

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