髪を切るいくつかの症例/昨日、髪を切った。/縦槍ごめんね

自分の場合

昨日、髪を切った。

昔から、美容師のことが嫌いなので、非常に行きたくなかったのだが、あまりの不潔感に耐えられなくなり重い腰をあげた。

大体、美容師は何であんなに、世の中の全てを楽しんでいるという自信に満ち溢れているんだろう。髪をセットしただけで世の中そんなに楽しくなるとか、どれだけ前世で徳を積めばそうなれるのか秘訣を教えておしい。

後、彼らは夏にはサーフィンに行き、冬にはスノーボードに行き、一年の半分を板に乗って過ごすわけだが、そんなことを髪を切りに来た客にもどこか自慢気に話す。100歩譲って、話すのはいいが、何故僕がサーフィンやスノーボードに乗ると思うのか。そんな見た目か?

「お客さん、ボードやられないんすか?」

「あ、あ、はい。あの、・・・スノボはやらないです。」

「マジすか!?ボードやらないんすか?意外っすね。」

「あ、まぁ、はい。あ、・・・スノボは」

「まじ、やっといたほうがいいっすよ。ボード乗るとスキーとか戻れないっすよ」

いや、スノーボード、略してボードなら、ホワイトボードのこともお前はボードって言うのか!?

「お前日直じゃね?ボード消しとけよ。」

こんな使い方と、お前のボードの使い方は一緒なんじゃ。

まぁ、こんなに内心カリカリしたところで、いざとなると

「あ、全体的に短くしてください。」

しか僕は言えないので、いつも同じ髪型になってしまうのだが、いつか勇気を振り絞って、真剣佑みたいにしてくださいと言える日が来ることを祈りながら、頭が軽くなったのでよしとすることにした。

 

女子高生の場合

昨日、髪を切った。

明日からの林間学校に備えて準備ばっちり!

髪を切っただけじゃなくて、ちゃんと水着も買ったし、あ、でもパンケーキ食べちゃった。もう、折角ダイエットしてるのにぃ。でも、まぁワンピース型だから大丈夫。えっと、後は、色々なんか、あれも処理もしたし、後は、後は、・・・小関くんに告白するだけ。

小関くんがショートカットが好きだっていうから、今まで大事にしてきた長い髪をバッサリと切った。これは、私なりの覚悟なの。

あー、この髪型見たら小関くん何て言うかな。

「髪切ったんだね。」

「あ、うん。変じゃないかな?」

「変じゃないよ。むしろ似合ってんじゃん。前よりずっといいよ。」

「え、ほんとに!?」

「ほんとだよ!・・・かわいいと思うよ。」

「うれしい。・・・よかった勇気出してみて。」

「え?なんかいった?」

「うんうん。何でもない!!」

あー、もう、なんか、妊娠しそう!!!

小関くんって、草食系だけどほんとは、男らしいところもあるって私だけが知ってるの。皆は、小関くんのことをいじって楽しんでるけど、むしろ私は・・・、もう、なに言わせんのよバカ!

あ、妄想してたらこんな時間。後、三時間しか寝れないじゃない!でも、まあこれで明日の寝てないアピールも成功間違いなしね。まずは、最初に目立つことが大事なんだから!

じゃ、明日の成功を祈って、ぐっどないとぉ。

 

おばあちゃんの場合

昨日、髪・・・。あら、昨日?
いや、一昨日だったかしらね・・・。えーっと、あ、あら?
昨日は確か、日曜日よね?

「由香さん?昨日って日曜日よね?」

「おばあちゃん?まだ起きてたの。昨日は、水曜日でしょ。」

「そうだったかしらね。そうね、そうだったわね。」

「もう、2時よ。私、明日も仕事だからね。お休みね。」

「ごめんなさいね、由香さん。おやすみなさい。」

皆さん、お待たせしてごめんなさいね。そう、昨日髪を切ったの。昨日の日曜・・・。あれ、昨日は、あー、何曜日だったかしらね。多分、日曜日だったわよね?

「由香さん?由香さん?」

「なに、おばあちゃん?また起きちゃったの?」

「あれよね、昨日は、日曜日よね?」

「だから、昨日は、水曜日だよ。とにかく、明日も早いから、ちゃんと寝なきゃダメよ。」

「ごめんなさいね。そうそう、水曜日だったわね、昨日ね。ありがとうね。」

「おやすみなさい。」

「はい、由香さん、おやすみなさい。」

・・・そうね。昨日の水曜日にね、髪を切ったの。まるで、若い頃に戻ったような、そんな気分だったわ。それで、そのまま由香さんとご飯を食べに行ったのよ。確かあれは、中華・・・。いや、イタリア・・・。いや、お肉だったわよね?お魚・・・?

「由香さん?・・・由香さん??・・・由香さん!?」

「もう、おばあちゃん!!今度は何!?」

「昨日、髪を切った後、私何食べたかしらね?」

「髪を切ったのは、今日よ!!それで、そのまま、夜にお寿司を食べに行きましたよ。」

「あ、そうね。お寿司ね。そうなのよ、お寿司なのよね。」

「そうですよ!もう余計なことは考えちゃためですからね!
じゃあ、おやすみなさい。」

「はい、おやすみなさい。」

そうそう、お寿司をね・・・?あれ、髪を切ったのは、確か、昨日だったから、お寿司もその後に食べたのよね?

そうだとしたら、・・・私、今日の夜何食べたかしら。

「由香さん!!!!?」

 

槇原敬之の場合(※空想上のものです)

えー、昨日、髪を切る歌をね、僕作りまして。明日、早速披露してきます。

いつも僕思うんです。僕って天才なんだなって。どの歌詞をみても、あー、この角度から来るのか?って皆さん思ってるでしょう?あれ、僕も歌詞思い付いたときに、感じるんですよ。

結構、当たり前のこと、いってるはずなんだけど、何て言うんでしょうか。こう、なんか、僕って上手いですよね。世界に1つだけのはな何て、その最たる例だと思うんですよね。

「No.1にならなくてもいい、元々特別なオンリーワン」

こんなの、道徳の教科書で小学生の時習うことですからね。それを、ああ、今言うかっていう絶妙なタイミングで売り出しましたよねー。

多分皆さんの僕のイメージって、凄いピアノの前でストイックに歌をね、考えてるイメージだと思うんですけど、実はそんなことなくて、いや、そんなピアノにかじりついて作詞するとか、ダサくないですか?それって才能のない人間がやることだと思うんです。

僕は大体、うんちをしてる最中に歌詞を思い付きますよね。下から汚いものを出す瞬間に、上からきれいなものが降ってくるみたいなイメージですかね。

「どんなときも」とか、「もう恋なんてしない」とか思い付いたときは、ものすごい緩い日だったんですよ。下のコンディションが悪いときほど、なんか、上から降ってくるものは素晴らしいことが多いですね、はい。

まぁ、でも、僕も挫折はありましたよ。中々いい歌詞が生まれなかったときもありまして。その時、長い間便秘だったんですよ。それで、知人にお腹にいい薬だからって、すっきりするよって進められた薬を打ったんですよ。もう、そしたら、みるみる歌詞が湧き出てきて、もう、その薬なしじゃいい歌詞ができないと思ったんです。ほんとに、快便にもなりましたしね。・・・でもね、それが、覚醒剤だなんて・・・。信じてほしいのは僕、ほんとに、知らなかったんですよ!でも、それじゃまかり通りませんもんね。今ではその友達とも完全に縁を切って、ほんとに、自分の実力だけで歌を作ってます。僕を改めて迎え入れてくれた人々に感謝しています。

そんな感謝の思いもこめて、書き上げました。今回の「髪を切る日」という歌。明日心を込めて歌いたいと思います。それでは皆さんお楽しみに。

 

次の日の収録の場合

さぁ、いよいよ僕の出番です。ちゃんと歌いあげるぞ!!

その前に、タモリさんとのトークも頑張らなきゃ!

「タモリさん、お久し振りです!!」

「・・・髪切った?」

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