髪を切りました!/昨日、髪を切った/みかん

昨日、髪を切った。本当に切った。超本当。だからこれはエッセイである。今からエッセイを書いていこうと思う。

髪を切る行為は何かの決断であるとか自分を変えたいであるとか髪が長いとかモテたいとかまあいろいろある。小説とかで髪を切ったというセンテンスがあったのなら大体が主人公の女性が自分を変えたいという意味合いを持つだろう。今思ったことだけど、髪を切った、という文章からまず想像するのは髪を切った人が女性であることだ。メンヘラっぽい女性が想像できる。なんとなく。最果タヒの詩に髪を切ったっていう詩があってもおかしくない。最果タヒといえば、彼女の詩集「夜空はいつでも最高密度の青色だ」が去年の春ごろに映画化された。詩集を映画にするってどういうことだよって話題を呼んだし評判は結構よくて、キネマ旬報では日本映画のなかでベストワンだった(だったはず)。僕がバイトしている映画館でも上映リクエストのアンケートに多く名前が載っていたし、実際3月くらいに上映される。だから、その映画について書きたいと思う。

まず、最果タヒっていうのは確か二十代くらいの若い女性詩人で、なんて詩集だったかは忘れたけど中原中也賞を受賞して多くの話題を呼んだ。彼女の詩はいわゆる普通の現代詩のような難解さはなくて誤解を恐れずに言うとポエムっぽい。映画の元となった詩を引用してみよう。

 

都会を好きになった瞬間、自殺したようなものだよ。

塗った爪の色を、きみの体の内側に探したってみつかりやしない。

夜空はいつでも最高密度の青色だ。

きみがかわいそうだと思っているきみ自身を、

誰も愛さない間、きみはきっと世界を嫌いでいい。

そしてだからこそ、この星に、恋愛なんてものはない。

 

ポエムっぽいでしょ?別にディスっているわけではなくて、僕もなんかいいなと思うし普通に好きなほうだ。でもポエムっぽい。ツイッターのタイムラインに流れていても全くおかしくはない、と僕は思う。僕は詩が別に嫌いではないけど、詩とポエムの違いなんて正直よく分かっていない。なんとなくこれはいい感じだなと思う程度だし、別にそれでいいと思っている。まあとにかく最果タヒの詩は難解な現代詩とは違って日常的な言葉を並べたものなのだ。そしてなによりメンヘラっぽい。メンヘラ感がすごい。「死んでしまう系の僕らに」とかいう題名の詩集を出しているし、名前がタヒだしとにかくすごい。タヒはさすがにやりすぎでしょ。本人はタヒは感覚的に付けて、あとから死っていう意味を知ったとか言っているけど絶対うそでしょ。うそじゃなかったら天性の素質だよ。

最果タヒはまあこんな感じの詩人なのだ。僕の主観だけど、まあ他の人の感覚とそんなに遠くはないと思う。

そんな彼女の詩集「夜空はいつでも最高密度の青色だ」は池松壮亮と石橋なんとか主演で映画化されたのだ。映画のあらすじを公式サイトから引用する。

 

看護師として病院に勤務する美香(石橋静河)は女子寮で一人暮らし。日々患者の死に囲まれる仕事 と折り合いをつけながら、夜、街を自転車で駆け抜け向かうのはガールズバーのアルバイト。作り笑いとため息。美香の孤独と虚しさは簡単に埋まるものではない。

 

建設現場で日雇いとして働く慎二(池松壮亮)は古いアパートで一人暮らし。左目がほとんど見えない。年上の同僚・智之(松田龍平)や中年の岩下(田中哲司)、出稼ぎフィリピン人のアンドレス(ポー ル・マグサリン)と、何となくいつも一緒にいるが、漠然とした不安が慎二の胸から消えることはない。

 

ある日、慎二は智之たちと入ったガールズバーで、美香と出会った。美香から電話番号を聞き出そう とする智之。無意味な言葉を喋り続ける慎二。作り笑いの美香。 店を出た美香は、深夜の渋谷の雑踏の中で、歩いて帰る慎二を見つける。

 

「東京には1,000万人も人がいるのに、どうでもいい奇跡だね」。

路地裏のビルの隙間から見える青白い月。

「嫌な予感がするよ」。「わかる」。

二人の顔を照らす青く暗い光。

 

建設現場。突然智之が倒れ、そのまま帰らぬ人となった。葬儀場で二人は再会する。言葉にできない感情に黙る慎二と、沈黙に耐えられず喋り続ける美香。「俺にできることがあれば何でも言ってくれ」と慎二が言うと、美香は「死ねばいいのに」と悲しそうな顔をした。 過酷な労働を続ける慎二は、ある日建設現場で怪我をする。治療で病院に行くと、看護師として働く美香がいた。「また会えないか」と慎二が言うと、美香は「まぁ、メールアドレスだけなら教えてもいいけど」と答える。

 

夜、慎二は空を見上げる。

「携帯、9,700円。ガス代、3,261円。電気、2,386円。家賃 65,000円、シリア、テロリズム、

食費 25,000円、ガールズバー 18,000円、震災、トモユキが死んだ、イラクで56人死んだ、

薬害エイズ訴訟、制汗スプレー 750円、安保法案、少子高齢化……、会いたい」

 

新宿。二人は歩く。

 

「ねぇ、なんであの時、私達笑ったんだろう、お通夜の後」「分からない」

「ねぇ、 放射能ってどれぐらい漏れてると思う」「知らない」

「ねぇ、恋愛すると人間が凡庸になるって本当かな」「知らない」

 

不器用でぶっきらぼうな二人は、近づいては離れていく。

 

あらすじだけ見ると、何この詰め込みすぎ感。さすがにやりすぎでしょ。主人公の男は日雇い労働者だし左目見えないし女のほうは看護師で日々患者の死にかこまれているし夜はガールズバーで働いているし。それっぽい要素がパンパンに詰まっている。胸やけするわ。若者独特の虚無感みたいなものをやりすぎなくらい見せつけてくる。池松壮亮というキャスティングは流石すぎる。池松壮亮全然好きじゃなかったけどこの映画で好きになった。虚無感感がすごいんだもん。

この映画はとにかく恥ずかしい映画でイタイ映画だ。若者の自己陶酔が見てて恥ずかしくなってくる。でも、俺はこの映画が好きだ!!!何が好きなのか。この映画は恥ずかしくて恥ずかしくてたまらない映画だけど、それを分かってやっている。本当の意味でこの映画は若者を描いているのだ。若者がそもそも自己陶酔してしまう生き物だ。それを忠実に描いている。ナルシシズムに満ちたイタイ若者はイタクても本当に辛いのだし死んでしまいたのだしそれでもなんとか生きようとする感じが最高なのだ。イタサを肯定しているとは少し違くてイタくてもつらくても生きていくんだ、人生は続くんだっていう感じ。これがすごい。だから僕はこの映画が大好き!

なかんかひどいものを書いてしまったが今かなり酔っているので許してほしい。友達と飲んで帰宅したらスタジオのことを思い出して急遽書いたものだ。最後だから許してください!!

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