ばたこ のすべての投稿

空昼の個/遺書/ばたこ

最低限人として

人生で両親から最も言われた言葉

気を遣えない

人生で友人と呼ぶ人達に最も言われた言葉

 

矛盾してる

不器用なのに器用で 不真面目なのに大真面目で

自分が大好きなのに人が大好きで

 

考えて生きてきたはずが 生きたように考えるようになった

好きと嫌いの輪郭がぼやけて 水平線があいまいになった

心と言葉が遊離して 宙を漂うようになった

空が少し前よりもきれいに目に映るようになった

 

少し前よりも体調が少しわるくなった

プレゼン資料/ぜんぶ雪のせいだ/ばたこ

『ぜんぶ雪のせいだ』

こちらはわが社が2013-2014年のJR SKI SKI のキャッチコピーとしてコンペに提出し、実際にコマーシャルに起用されたものです。この年はCMガールに女優の川口春奈さんを起用し、世間も大きく賑わいました。では、次のキャッチコピーをご覧ください。

『冬が胸にきた』

こちらが昨年度のCMキャッチコピーとなっています。こちらは『ぜんぶ雪のせいだ』と比較し、世論でも「微妙」「年々クオリティが下がってる」と酷評をいただいたのが事実です。実際に売り上げを比較したところ、昨年度は天候も良好でパウダースノーに恵まれていたにも関わらず2013年度ほどの営業成績を出せなかったと報告を受けています。

確かに『ぜんぶ雪のせいだ』を考案した坂井さんが産休からの育休で穴を開けてしまい、わが社がその穴を未だ埋められていないのも事実です。しかしクライアントの方々にはわが社の内部事情は関係のないこと。本年度のコンペには坂井さんがいるときと同じ、いや、それ以上の物を提出しなければなりません。

では本題に移りましょう。本年度のコンペに提出するキャッチコピーですが、それを考案する際の参考から説明させていただきます。まず2013年度の『ぜんぶ雪のせいだ』ですが、こちらは先ほどの説明の通り、出演した川口春奈さんの魅力が存分に引き出せるコマーシャル内容に加えて、『ぜんぶ雪のせいだ』という「恋愛とスキー場の関係性」を視聴者に刷り込むことに成功したキャッチコピーの内容が成功の要因として挙げられるかと思います。

次に以下のスライドをご覧ください。

「電車が止まった。ぜんぶ雪のせいだ」

「彼女に振られた。ぜんぶ雪のせいだ」

こちらはTwitterに投稿されたツイートの数々です。確かに第一印象としてコマーシャルの宣伝が視聴者の琴線に触れたのも事実ではありますが、それ以上の、当初我々が予期していなかった成果があったことが見て取れることと思います。実際にこれらの『ぜんぶ雪のせいだ』をネタとしたツイートは、JR SKI SKI のキャッチコピーが変わった後でも頻繁に投稿されています。

こういったネット上での二次創作が広告の成功に拍車をかけるといった傾向は、昨年度の映画『君の名は。』からも見て取れることです。そのため、我々は今回こういった現代の傾向にも着目し、キャッチコピーを考案しました。では今年度わが社の提出するキャッチコピー、私のチームの候補をご覧ください。

『泣けるほど、白』

こちらが今回私のチームから提出する候補となります。このコンセプトは先述の通り、「恋愛とスキー場」「二次創作性」の2つを高い水準での両立となっております。白、というフレーズからはスキー場のイメージの他にテストの答案なり溢した牛乳なり、様々な投稿のモチーフと関連させることができるものです。また、今回のCM ガールには女優の有村架純さんを起用したいと考えております。彼女の落ち着いた雰囲気と哀しさ、白いイメージこそ今回のキャッチコピーに最適だと推測します。

以上が私のチームのプレゼンです。ご清聴ありがとうございました。

秘めぬ秘め事/共同作業/ばたこ&T

あらすじ

新年早々しょかで共同作業について話し合ったB(ばたこ)とT(T)、二人が思いついたとんでもない共同作業とは…?

 

B よし、入れるぞ。

T …はい。(と言いつつ少し下がる)

B 動くな、行くぞ。

T …はい。(またも下がる)

B なんで動くんだよ!

T すみません…、でも、やっぱり嫌です!

B はぁ?

T なんか、生理的に。

B ここまで来て何言ってんの。ほら。

T 確かにそうですけど…。

B だろ?んじゃ力抜いて。

T いや、やっぱりこんなことする必要ないと思います!

B あのさ…。

T 確かに僕らのスタジオの単位が危ういのは事実です。単位を落とさないために全体一位を取るというのもわかります。でも…。

B 俺さ、これから一つでも落としたら留年なの。

T 僕関係ないじゃないですか!

B 俺だって去年までは留年なんて微塵も考えてなかった。でも今はこれだよ。

T …はい。

B だからお前もいつどうなるか分からないわけ。しかもお前だって不真面目サイドの人間だろ?

T まぁそうですけど…。

B だから俺たちはここで一発目立ったことしなきゃだめなの。何が何でもここで全体一位取るの。

T いや、そこまでは分かるんです。そこまでは!

B じゃあなに!

T なんでその方法がセックスなんですか!!

B …(ため息)。

T 正直ばたこさんと今までほとんどしゃべったことないし、先輩だし、言われたこと断れなくてここまで来ちゃっただけなんですけど。

B 嘘つくな、お前しょかで話し合ってた時はしっかり同意してたろ。

T えっと…。

B まっすぐ自分の言葉は曲げるな。

T え、はい

B よしいくぞ!

T やっぱりだめです!!

B なんでだよ!!!

T はじめてなんです!!!

B うん、まぁそんなきはしてたよ。

T それどころか女の子と二人でご飯食べたことも無いんです。

B 思ったより重症じゃん。

T ばたこさんは違うんですか?

B 俺も彼女いたことないよ。安心しろ。

T じゃあ先輩も初めてですよね?こんなのやめま…

B いんや、風俗で捨てた。

T …。

B 何で黙るの。

T …なんか複雑な気持ちになりました。

B おいちょっと待て。何か残念なやつみたいになってる?

T 人それぞれですからね!

B 違うから、そういうのじゃないから。

T どう違うんですか。

B 大学一年のクリスマスイブにな…

T クリスマスに?!

B うるせーよ。

T だって、わざわざ、クリスマスに?!むなしい!

B お前の貞操観念と一緒にすんな。聞け。

T はい!

B クリスマスイブに高校の同期と飲んでたの。そしたらそいつらに「今日はパーッと遊んで来い!」って言われて。

T あ、奢って貰ったんですね。

B いんや、そいつら浪人生だったし。

T え、でもみんなで行ったんですよね?

B いや、結局一人で行かされた。

T なんで?!

B テンションだよテンション。

T …はぁ。

B だからお前もテンションだ!

T 一応伺いますけど恋愛対象は…

B 女性だけだな。

T あぁもうだめだ。

B よっしゃ、やっとあきらめた。

T やっぱり童貞捨てるにはそういうテンションが必要なんですかね。

B さぁ、俺は貞操観念がバグってるから。まぁとりあえず飲め!

T いや、俺下戸で。

B テンションあげなきゃ進まないぞ!

T …頂きます。

B ホイホイのめのめ。

T これなんですか?

B スピリタス。

T 結構強めですね。

B 90%超えてる。

T はぁ?!

B ほいのめのめのめのめ。

T 無理です無理!

B あ、でも結構顏赤くなってきたな。

T 弱いんですって。あー、ふらふらする。

B …おまえさ、好きな人いるでしょ。

T …。

B お、やった図星!だれだれだれだれ??ねぇだれ?だれねぇ??

T 何でそんなに聞くんですか?

B きにすんなきにすんな、のめのめ!

T なんで楽しそうなんですか!

B 人の恋愛ほど笑えるものはないぞ!

T ひっどい。

B じゃああててやるよ。清田スタの人だろ。

T …。

B やったぜまた図星!

T 何でわかるんですか!?

B 勘。反応から察した。で、だれ?

T あの、ごめんなさい気持ち悪い。

B 大丈夫。悪いことにはしないから吐いちまえって!

T いや、お酒で、気持ち悪いんで、吐きそうなんで、トイレ行きます。

B ストーップ!吐いてから行け!

T 無理です!

B ここで吐くことになっていいの?

T …。

B 誰?

T 清田スタジオの先輩の…。

B へー!俺の代なんだ!!

T もう限界です!

B 全部話すまでトイレのドアは封鎖でーす。ほら誰!

T どみのさんです…。

B どみの?名前は聞いたことあるけど顔が一致しないな。で、なんで好きなの?

T もういいでしょ!

B ほら。

T あぁもう。…グループで一緒になって、話してて楽しくて。仲良くなれたらいいな…って思ってたんですけど、他の場所だと気持ち悪がられるだろうから話せなくて…。

B 卑屈!!

T そうです卑屈ですよ。でもなんか、童貞とかそんなんじゃなくて、ただ仲良くなったり同ででもいい雑談でニヤニヤしたり、ご飯とかソフトクリームとか一緒に食べたいだけなんですよ…ほんとに…。

B すこぶる気持ち悪い!!

T もう本当に吐きます、開けてください!

B おっけー!

T (トイレにこもっている。)

 

B、一通りにやにやしたあとふと真顔になって服を着始める。それでもまだTが帰ってこないためコートから煙草を取り出して吸って待つ。そこにようやくTが帰ってくる。

 

B お、お帰り。

T ばたこさん!やっぱりやりましょう!!

B どうしたの急に。

T トイレで吐いてて思ったんです。僕のプライドはちっぽけだって。だから先輩の言うとおりテンションでやることにしました!

B あー、いや。

T ほら先輩、何服着て悠長にタバコふかしてるんですか!脱いでください!!

B いや、やらなくていい。

T 何言ってるんですか留年しますよ!

B しない。多分いける。

T え?

B 俺らここで結構いろんな話したじゃん。これをそのまま文章にするんだよ。たぶんこれだけで結構面白い。

T …つまりセックスは。

B だからしなくていいんだって。

T …なんか、決心してからだと複雑…。

B よし、じゃあ今日はもう解散な。これホテル代。じゃあな。

T あ、お疲れ様です。

 

B、ホテルの部屋から出ていく。T、ぼーっと服を着ていく。

 

T あ、このまま文章にされたらどみのさんのことバラされる!!

 

T、走ってホテルを出ていく。

絶対的/自分大好き/ばたこ

自分が好きだ。「~だけど、それでも何だかんだ好き」とかそんなレベルじゃない。一点の曇りなく、清々しいまでに自分が大好きなのだ。ただ、ここに不思議なことがある。

まず第一にして最大の不思議は、この自己愛に理由が無いことだ。確かに俺は頭がいい。その回転は驚くほど早いし、他人が1ヶ月考えて出す答えをものの数秒で出せる。中高は残念ながら大学にいる殆ど全ての人より遥かに上の所だろう。運動神経だって身体測定でAランクは頂いていた。

このように、良いところ、人より優れてるところは幾らでもあげられるが、自分と同じくらい頭の回る奴は何人も知ってるし、今人文に来てる以上自分の学歴がゴミほどの価値もないと理解してる。運動神経に至っては今何にも使っていない。

逆にコンプレックス位はある。どう考えても顔の骨格はおかしいし、肌は弱いし、食べてもガリガリ。性格は最悪で、人の気持ちが分からないから他人を無駄に傷つけることが多々ある。だが、これらのコンプレックスも全く自己評価にたいして影響を与えない。

つまり、俺の自己愛は決して自分の長所や短所に依存していない。なにか理由があるわけではなく、どこからわいているのか分からない自信がただ俺の頭のなかを満たしている。ただそれだけなのだ。

とすれば、この自己愛は他者に依存しているのだろうか?人と比べて優れている所を並べ上げて、優越感にひたり、そこから自己愛を育む。若しくは、他者からの評価を受け取りそれによって育まれる。

残念ながらこれも間違っているように思えてならない。まず俺は人と比べない。人の苦手なところと自分の優れたところを比べたところで醜いだけだ。人の優れたところと自分の劣った所を比べてなにが楽しい。他者と比べるのではなく、「俺スゲー」って一人で叫んでる方が遥かに楽しい。実際楽しい。

そして、俺は人から評価されない。まず評価の代表格であるGPAは未だに2.0を下回っているし、友達も少なければ彼女だって出来たことがない。人から受けとる評価がないのだから、それが自己愛を育むわけが無いだろう。

ここまで長々と話してきたのは、つまるところ何故これほどまで莫大な自己愛が形成されてしまったのか、とんと見当が付かないということだ。そしてつぎの疑問は、この自己愛が何故か生活を豊かにしているということである。

引き寄せの法則という言葉を聞いたことはあるだろうか。強い思いがそれ相応の結果を引き寄せるというあれだが、俺にはそれが働きすぎているように思える。普通これだけ奢り昂った人間は淘汰されて然るべきなのだが、その試しがない。もしかしたら今までそういうことは多々あったのかも知れないが、残念ながらそれさえも大して気にしていないのだろう。それに加えてゼロから産み出される理由なき自信。これのお陰か、自分が真に望んだものを俺は今まで逃したことがない。

俺は自分のことを絶対的楽観的ナルシシストと自称している。他者や理由に依存しないから絶対的、マイナス思考に落ち込むことがないから楽観的。そして、このような人間を俺はまだ他に見つけたためしがない。この生き方は素晴らしいと思っている。他人と比べることで落ち込む人や、他人からの評価を貰えず落ち込む人が、この世に(このスタジオにも)多く見られる気がする。そういったしがらみから1つ精神を繰り上げてみれば、楽しすぎる毎日が待っている。

短文でごめん/あったかい/ばたこ

朝、重たいあたまがもっと重たいからだを引きずって支度をする。時間がない。授業の準備もしてないし、バイトの予習だって終わってない。どうにかスーツを身にくるませて、コンタクトを着けていえを出る。ご飯なんて食べてないし、途中で温めた紅茶だって飲まないで出る。

大学に入ったときに買ってもらったロードバイクをかっ飛ばす。家から2キロで駅。なだらかな下り坂だから、頑張れば10分くらいで着くはず。時間がない。本当に時間がない。昨日のゼミの発表はボロボロだったな。週末三日間熱でダウンしてたし、このごろ期限まっしぐらの教習所もあるから今だけじゃなくてずっと時間がないし仕方ないんだけど。やっぱり何事も早め早めにやらなきゃいけないな。

そろそろ半分地点の大きな交差点に差し掛かる。遠くに見える信号が真っ赤だから、ゆっくりとブレーキをかけて減速する。その途中で青に切り替わる。それから少しずつ加速して、ギアを上げていく。急がなきゃ。授業もバイトも待ってくれない。ギリギリなんだ。今も、これからも。

勢い良く交差点を通過する。その時、電柱にあるものがくくりつけてあるのが眼に入った。

花束

この五年間くらい、この花が枯れてあるのを見たことがない。いっつも丁寧に車道側から見えるようにくくりつけてある。この人は五年間忘れられたことなんて無いんだろう。そして多分、この花をくくりつけてる人は、忘れてほしくないんだと思う。そのために、歩道側じゃなくて車道側。多分。

減速して、ギアを少しずつ落としていく。遅刻したって良いじゃない。バイトなんて知ったことじゃない。バイトの予習は授業中にしよう。駅についたら上島珈琲で授業の準備をしよう。そういえば手袋を忘れたから手が冷たいな。駅についたらカイロを沢山買おう。大丈夫。自分はこれでも頭がいいんだ。全部きっと、なんとかなる。

アウトレイジへの入門/食レポ/ばたこ

「…寒い、信じ難い」

両の手をコートのポケットに放り込み、その壁面に擦り合わせる。つい先ほどまで横浜の街を柔らかく包み込んでいた日の光はとうに暮れ落ち、五番街を行き交う人々は皆同じように予期せぬ寒波にその身を震わせて歩く。

「そんなに?いつも通りだと思うけど」と、少し遅れて隣から声が届く。

「12月初旬って、3月下旬とほぼ同じ気温なの」

「へー、初耳」

「3月下旬にダウン着る?」

「着ない」

「そういうこと。あり得ない、寒すぎ」

「あのさ」

「ん」

「理屈っぽい」

「は?」

「まぁいいや、買お」

「あぁ」

行列を掻き分けて券売機へと辿り着く。千円札をそれに飲み込ませ、大盛チャーシュー麺と書かれたボタンを押す。が、券が出てこない。再度確認すると、1010円の文字。

「え、値上げ」

「そんなの良く気付くね」

「何回来てると思ってんの」

「はぁ、そうね」

妙に噛み合わない会話をよそに、10円の追加をする。吐き出された券をひったくり、外の待機列へと混ざる。この混み具合なら15分程でありつけるだろう。普段と比べたら空いている部類だ。

「いつ来ても並んでるね」

「今日はましな方。15分くらいだな」

「プロじゃん」

「金払ってるからプロではないな」

「また」

「ん?」

「ねぇ今日機嫌悪い?」

「全く」

「そう」

「なんで?」

「んー、なんとなく」

「なら聞くな」

会話をさっさと切り上げ、2ちゃんのまとめに目を通す。相手もそれに続く。

無言

「こちら何名様ですか?」

店員の確認まで、結局二人が口を開くことは無かった。

「二人です」と短く告げ、店内に招き入れられる。そそくさと席に着き、コートや鞄をかけて券を段の上に置く。パチンと短く小気味のよい音が響く。

「オススメなんだっけ?」

「固め濃いめ多め」

「きっつい」

「最低でも固めはやった方がいいな」

「ありがと」

「ん」

「お客さん、お好みは?」

「固めで」

「お隣さん、はいつものでよろしいですか?」

「お願いします」

「…やっぱプロじゃん」

「はいはい」

間もなく、先ほどまで券が置かれていた位置にどんぶりが運ばれてくる。麺が固いほど、量が多いほど先に運ばれるため、いつも通り周りより少し早く自分のぶんが置かれる。程無くして隣の席にも。来た。この瞬間のために生きてると言っても過言ではない。先ほどまでキツく閉じられていた口許が、不覚にもだらしなく緩む。

「いただきます」

まずはチャーシューをスープの海へと沈める。そしていくらかの麺を掴み上げ、頬張る。…ウマい。何度食べても変わらない。力こそパワーと言わんばかりの濃厚スープとそれが絡まるモチモチの麺。勢いのままに3分の1ほどをかっ食らう。次にほうれん草と海苔。スープをその身に蓄え膨れ上がったそれを、一口に頂く。口の中を一時、それまでとは違うみずみずしさと風味が包む。

そして、チャーシュー。この店のチャーシューは違う。何が違うって香りが違う。一度炭火で炙ってあるのだろう。このチャーシュー一つで飯が食えるほど強烈な香り。それにスープの味が足され、高級店のローストビーフにも負けないものとなっている。

幸せだ。

半分ほどを平らげたタイミングで緑色の行者ニンニクを投入する。パンチが増し、更に強い男の味となる。そのまま4分の1までかきこみ、酢を入れる。するとたちまち油のクドさが飛び、スープをそのまま飲めるほどに味が落ち着く。

…完食。

食事中、互いに無言を貫いたが、そこに違和感などはない。相手の倍の量を頼んだが、ほぼ同時に食事を終えた。

「ごちそうさまでした」といつも通りに高らかに声を上げ、店を出ていく。

「毎度ありがとうございます」

これも、いつも通り。二人で一緒に外へと出る。来たときよりか、幾らか寒さも落ち着いたように感じた。

「なんでこんなにおいしいんだろうね」

「理屈じゃないんだよ」

「へぇ」

「なに」

「いや、なんでもない」

「あっそ」

吉村屋のウマさに理屈なんてない。これだけは間違いない。

闘いの火蓋は突然に/夢の対決/ばたこ

それは足音一つ立てずにやって来た。

深夜、誰もいない部屋で、一人ミルクティーをすする。至福の一時だ。誰にも邪魔される事などなく、優雅に浅いまどろみに漂う。永遠にこんな時間が続けば良い。永遠なんて言葉が儚い事は知っていても、今だけは信じていたいなんて、そんな、淡い夢うつつをジャズなんぞと共に満喫していた。

刹那、それは訪れた。うっ、と多少の呻き声を漏らし、直前まで握っていたマグなどには目もくれず個室に駆け込む。理由を考えたが、思い当たる節はただの一つもない。思考に反し、全くもって理不尽に、胃の表と裏とがひっくり返される。先ほどまで優雅にまどろみを与えていたミルクティーは、いたずらにこの身を傷付ける害悪と成り果てていた。

気付けば突き刺すような悪寒。身体を小刻みに震わせど、それは離れてはくれない。いつ?どこで?膨れ上がる疑問をよそに、身体はその震えを増していく。このままではいけないと、咄嗟にガスコンロを取りに行き個室にて火を点した。

暖をとり、束の間の休息を得る。が、次がやって来た。ただ一つの痛みも予兆もなく、今度は腸から物が逃げていこうとする。すんでのところでそれを制止し、体勢を変える。間に合った。抑えていた衝動を開け放ち、流れに身を委ねる。電車でふとした時に訪れることなど、こいつは元来気まぐれなのだ。だが今回はお遊びが過ぎる。どんなに酷く調子を崩したとはいえ、痛みの一つもなくやってくるのは筋が違う。しかもほとんど液体。これでは何が起きたのか、判別さえつけることが出来ない。

リビングに戻ればジャズが聞こえた。先ほどまでは優雅に流れていたそれは、今ではその姿を変え、けたたましくこの身を震わす。音楽を止めようとすれば次の波がやってきて、コンロで酸欠になった個室へ駆け戻る。この繰り返しの中で、とうに脳は理解を諦めていた。理解なんざ溝に捨てちまえ。いつか聞いた台詞が頭をよぎる。

上と下から水分を吸いとられ、口の中が渇ききっている事に気付く。兎に角身体を潤さねばと口に含むが、それは間もなく入ってきたときと同じ道を通り身体から逃げていく。気が狂いそうだった。こんな苦しみが続くのであれば、命などは惜しくない。嘘も冗談もなく、そう考えていた。

四時間ほどこれを繰り返し、ようやっと眠個室とリビングの往復から抜け出し布団に入った。暖房を最大火力で焚いても悪寒は止むことが無かったが、寝ていなければ渇きに耐えられそうも無かった。胃が下へ下へと下っていき、腸が上へ上へと上っていく感覚。その衝突が睡眠を阻害する。精神が磨耗し、限界を感じた時、いつの間にか眠りに入れていた。

目を覚ませば症状は大分収まっていた。なんとか水分を口に含んでも戻さずに済んだ。鏡の前に立ち、自分の顔を眺める。身体中から水分が取り除かれた上に暖房にやられ、肌は幾らか剥げ落ちていた。

最悪の瞬間は突如訪れる。それに向けて準備を整えることは、不可欠だろう。この文を読んだ皆には是非忘れないで頂きたい。

ノロウイルスの恐ろしさを。

もう一回遊べるドン!/大作戦/ばたこ

 

留年、それは一年のボーナスステージを得る特別な権利。

留年、それは選ばれたもののみが手にする険しい道。

今ここに、留年を目指す一人の青年が。これは彼と大学との三年にも渡る闘いの記録である。

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留年までの道は険しい。最低でも半年分以上の追加学費を払わなければならないのは勿論のこと、親からの期待や周囲からの視線、どこからともなくやってくる焦燥感さえ障害となる。

しかし俺は違った。両親は放任主義な上、生活もなかなかに余裕がある。周囲からの視線だって全く気にならないし、自分のやりたくないことはやらないという変なポリシーのお陰で焦燥感もない。つまりは選ばれた人間なのだ。学年の十分の一も手にすることの出来ないこの権利を、易々と手に入れるだけの環境と精神を持ち合わせている。

はずだった。

留年に対して何ら悪い印象を持っていなかった俺は、一年春に2単位しか取らないという最高のスタートを切った。そのまま順調に単位を落とし続け、2年の最後の段階でも42単位。俺の留年を疑うものは一人たりともいなかった。だが、それもただの自惚れでしかなかった。

三年の春、蓋を開けてみれば俺の単位は70単位に膨れ上がっていた。情けない。調子に乗ったために28単位も取得してしまったのだ。もしかりにこのまま今季30単位をマークしてしまったら最後、俺は三年次での留年の機会を失ってしまう。

どうしてこうなった?俺は留年をしたかった筈だ。極力授業に出席はしなかったし、スタジオもゼミも語学も、出たのは三分の一程度だった。それでも教授は俺に単位を出した。何故だ?

そして俺は思い出した。この学部が間もなく潰れることを。あいつらは極力留年者を出したくない。つまり今年は俺が思っていた以上に留年のハードルは上がっていたのだ。

悟った。これは全面戦争だ。これから先、俺のこの留年大作戦は留年大戦争へと姿を変える。互いの全てをかけて留年の可否を競い合う。絶対に負けられない闘いがここにはある。

 

今日お休みするのはこれが理由じゃないです。本当に足が腫れ上がって歩けないのでお休みします。ごめんなさい。

片付け日記/片付け/ばたこ

 

12/26(月)

そろそろ年末だし、やらなきゃいけない時期になったから、片付けの様子をこの日記にまとめていこうと思います 目指せミニマリスト!!(笑)

・捨てたもの
もう読まない漫画や小説、雑誌 etc.

初日にしてはなかなかの滑り出し!本の類いが無くなっただけで一気にさっぱりするねー よし!明日からも頑張るぞ!!(笑)

 

 

12/27(火)

片付け二日目!昨日の勢いそのままに、今日もガンガン捨ててくよー!!

・捨てたもの
引っ越しの時に買いすぎた食器 使わなくなったゲーム 雑貨 etc.

食器は売れないからまとめるの大変だったー… あ、でもゲームはやっぱり高いね!昔遊んだやつが結構良い値段で売れてなんか嬉しい BOOK・OFFさまさまだー!今日の分で年末までお金の心配はないよ、やった!

 

 

12/28(水)

こまごまとしたものは大分減ってきたから、今日は粗大ごみいっちゃいます!昨日調べたらHARD・OFFが近くにあるらしいから、そこで全部売ってくる!!

・捨てたもの
テレビ パソコン 机 棚 etc.

びっくりするほど世界変わる!!テレビもパソコンもないと全然違うよ ていうか雑貨も取り扱ってたんだけど!昨日捨てたのも今日売ればよかった(泣)

 

 

12/29(木)

今年もあと3日!年末までに頑張って部屋空っぽにするぞー!!

・捨てたもの
ベッド 服 冷蔵庫 洗濯機 食料品 炊飯器 etc.

凄い!部屋なんにもない!!なんか段々加減がわからなくなってきたぞー まぁいっか!これが本当のミニマリストだよね!!(笑)

 

 

12/30(金)

実はまだ捨てられてなかったものが… 今日これを捨てればぜんぶ終わりだ!!

・捨てたもの
アルバム etc.

思い出にしがみつく未練がましい人にはなりたくないからね!これを機にぜーんぶ捨てちゃった!!

 

 

12/31(土)

さぁ、いよいよ最終日!もうほんとに部屋には自分しかないよー なんか新居みたい!(笑)もう捨てるものは無いけど、なんと今日は…

・買ったもの
百合の花

なんと今日は買い物をしました!今まで頑張って捨てて売って、残ったお金をぜんぶ百合の花にした!!なんにもない綺麗な部屋で、数え切れないほどの百合の花に囲まれて終わるんだ!じゃあね!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・捨てたもの